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[公開練習]2025.3.5

京口紘人! 全力スパーで絶好調をアピール!

次戦が10回目の世界戦

 元世界2階級制覇王者の京口紘人(31=ワタナベ)が5日、都内のワタナベジムで公開練習に臨んだ。

 3月13日(木)、両国国技館で開催される「U-NEXT BOXING.2」で、WBO(世界ボクシング機構)フライ級王者のアンソニー・オラスクアガ(26=米)に挑戦する京口は、前OPBF東洋太平洋ライトフライ級王者のミエル・ファハルド(25=比)と3ラウンドのスパーリングを披露。フルパワーで攻めてくるファハルドと真っ向から打ち合った。

180ラウンドのスパーリングを消化
 京口が世界戦の舞台に上がるのは、2022年11月に行われた寺地拳四朗(33=BMB)とのライトフライ級王座統一戦以来、約2年4ヶ月ぶりのことだ。多くのメディアが駆けつける中、「久しぶりで懐かしく感じる。この雰囲気を感じて、より気が引き締まった」と語った。

 この試合に向けて、メキシコ・グアダラハラでのスパーリング合宿を敢行。帰国後もファハルドらとの実践練習を重ねて、トータル180ラウンドを消化した。
「臨機応変に戦っていく」
 オラスクアガの印象を聞かれた京口は、「若さあふれるこれからの選手で、すごく強いチャンピオン。リスペクトしている」と話し、前日の公開練習で「自分が下がることはない」という、オラスクアガのコメントに対しては、「下がる場面も出てくると思う。臨機応変に攻めていきたい」と、これまで培ってきたキャリアをぶつける。

 コンビを組む小林尚睦トレーナーは、「これまで以上にモチベーションが高く、鬼気迫るものがある。この試合に向けて、ディフェンス面を強化してきた。面白い試合になる」と、タイトル奪取に自信を示した。
ディフェンスが進化!
 4ラウンドのシャドーボクシングの後に行われたスパーリングでは、叫びながら左右を強振するファハルドに対し、スッとバックステップでかわすと、ジャブから左ボディを好打。頭と足のポジションを上手く変えながら、的確に当てた。2回、京口はプレスをかけてワンツー、左ボディの黄金パターンを披露。3回、再びギアを上げたファハルドだが、京口は押し負けず、ロープに詰めて緩急をつけた上下のコンビネーションで攻め立てた。

 その後は、ミット打ちとサンドバッグ打ちで、たっぷりと汗を流した。決戦まで残り8日、疲れが溜まっている時期にも関わらず、仕上がりの良さを感じさせた。
前OPBF王者と打ち合った
 ここ最近、公開練習は軽めの練習をすることが多いが、これだけ全力で見せることは珍しい。囲み取材に応じた京口は、「メディアの皆さんに軽く見せて、その後、また練習するとリズムが崩れてしまう。手の内を隠すことより、普段通りの姿を見せたかった」と意図を説明。「今日のファハルドは万振り(意図的に大振り)で来たので、ディフェンスを意識して集中力を切らさないように戦った」と語った。
京口紘人が挑む!
 2017年7月に世界初挑戦してから、幾多の強豪と戦い続けて、次戦が10回目の世界戦だ。「世界戦を10戦するのはすごいこと。それだけキャリアを重ねてきた自負がある。中盤以降にキャリアが活きる」と、王座返り咲きに気持ちを高めた。

 勝てば、王座決定戦ではなく、すべてチャンピオンからタイトルを奪取することになる。世界3階級制覇に向けて心身ともに仕上がった。約6年2ヶ月ぶりに、チャレンジャーとして京口が決戦のリングに上がる。

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