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[公開練習]2024.8.21

井上尚弥に「油断」の文字はない!

 世界スーパーバンタム級4団体統一王者の井上尚弥(31=大橋)が21日、横浜市内の所属ジムで報道陣に練習を公開した。

 9月3日(火)、有明アリーナで開催される「NTTドコモ presents Lemino BOXING」で、TJドヘニー(37=アイルランド)を迎え撃つモンスターは、「東京ドームで燃え尽きるのではなくて、ここから先、加速させるための一戦の一つ。ギアを上げた井上尚弥を楽しみにしてもらえたら」と、ルイス・ネリ(29=メキシコ)との歴史的一戦からの進化を約束した。

「少しのズレなく仕上げていく」
 モンスターに慢心は感じられなかった。「試合まで2週間を切ったが、イメージ通りに動けていて調子がいい。気を抜かないことを意識していたら、これまでで一番よく練習して、かなり追い込んだ。ちょっとした油断が怪我につながるので、少しのズレもなく仕上げていきたい」。

 この試合に向けて、テクニシャン、ハードパンチャー、馬力があるパワー型とタイプが違う4人のメキシコ人選手とのスパーリングで調整。最終的には100ラウンドのスパーリングを消化するという。
陣営にも油断はない!
 井上真吾トレーナーは、「ドヘニー選手は、元世界チャンピオンでフィジカルが強い。油断は一切ない」と挑戦者を警戒。その上で「(尚弥は)自分から見ても状態が良く、意識も高い。冷静に戦うこと。そこができれば問題ない」と全幅の信頼を置いた。
「判定決着は許されない」
 井上は「ドヘニーがやってくることはわかっている。判定で勝とうだなんて、サラサラ思っていないはず。だからこそ、一発に気をつけて集中する。判定決着は許されない。流れをしっかりと作って、仕留めるべき瞬間にしっかりと仕留めるのがベスト」と、KO決着に自信を示した。
「ネリ戦以上を意識」
 大橋秀行会長も思いは同じだ。「ネリよりスピードはないが、その分パンチが重たい。ネリと同様、勝ってやろう、倒してやろうという選手。中嶋(中嶋一輝)やラミド(ジャフェスリー・ラミド)も倒されていて、日本では負けなし。経験とパワーは侮れない。実力はネリ以上」と気を引き締めていた。その上で「スパーリング終わりに『調子がいいね』と声をかけた数が一番多かった」と、万全のコンディションに太鼓判を押した。
ネリ戦以上の仕上がり!
 会見後には、シャドーボクシングを3ラウンド、サンドバッグ打ちを2ラウンド披露。キレ、パワーとも申し分がなく、一発一発を正確に打ち込み、いつも通りの美しいフォームだった。

 「スーパーバンタム級4戦目で一番フィットしてきた」(井上)というように体に厚みが増しており、完璧な仕上がり。今回もベストパフォーマンスを見せてくれそうだ。

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