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[公開練習]2024.7.11

加納陸が8年間の思いをぶつける!

 WBO(世界ボクシング機構)フライ級2位の加納陸(26=大成)が11日、兵庫県三田市内の大成ジムで公開練習に臨んだ。

 加納が世界戦のリングに上がるのは、日本人最年少世界王座獲得を目指して、2016年8月に高山勝成(仲里→石田)とWBO世界ミニマム級王座を争って以来、8年ぶりのこと。7月20日(土)、両国国技館で開催の「Prime Video Boxing 第9弾」で行われる、同級3位のアンソニー・オラスクアガ(25=米)との一戦に向けて気持ちを高めた。

「心も体もレベルアップした」
 「ベルトを自分の手で強引に獲りいく」。加納がようやく掴んだ世界戦のチャンスに思いを込めた。「前回の世界戦から8年経ったが、長かったような短かったような。でも、ここまであっという間だった」と、高山戦以降のキャリアを振り返った。

一番伸びたのは試合中の精神力

 加納曰く、前回の世界戦から一番伸びたところは、「試合中の精神力」。苦楽をともにしてきた丸元大成会長も「初めての世界挑戦は、世界ランカーに立て続けに勝って東洋王座を獲って、わずか6戦目で勢いのまま挑戦した。その後は、しんどい試合もあったが競り勝ってきた。ボクサーとして、心も体もレベルアップした。満を持しての再挑戦」と世界王座奪取に太鼓判を押した。
120ラウンドのスパーリング
 この試合に向けて、フィリピンからIBF世界ライトフライ級14位のジョン・マイケル・ズレタ(28=比)を招聘。ズレタやアマチュア選手と合計120ラウンドのスパーリングを消化した。
「序盤から噛み合う」
 「パンチが強くて、続けて打ち込める体の強さを持っている」というのが、加納から見たオラスクアガの印象。「お互いに打ち合うスタイルなので、序盤から噛み合うと思う。映像を何度か見て、強みも弱点も把握できたように思える。攻撃に重点を置いて、ベルトを獲る」と、真っ向勝負で世界のベルトを奪いに行く。
シャープな動きを披露
 会見後には、縄跳び、シャドー、ミット打ち、スティックミット打ちなどで、たっぷりと汗を流した。ミット打ちでは、オラスクアガの動きを想定して丸元会長がミットをブンブンと振ると、加納はボディワークとガードでしっかりと対応。インサイドからコンパクトなアッパーを返した。

 ズレタとのマスボクシングでは、リングを大きく使いながら、出入りを意識したシャープな動きを見せたかと思えば、プレッシャーを上手くかけながらスピード感あふれる動きを披露し、絶好調をアピールした。
三田から世界へ!
 練習を終えた加納は「気負わず、しっかりと獲ります!」と言葉に力を込めた。

 「三田から世界へ」と掲げて、ようやくたどり着いた世界戦。加納がすべてをぶつける!

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