相思相愛! 寺地拳四朗とユーリ阿久井政悟!

　WBC(世界ボクシング評議会)フライ級王者の寺地拳四朗(32=BMB)とWBA(世界ボクシング協会)同級王者のユーリ阿久井政悟(29=倉敷守安)が10日、都内のスタジオで「WOWOW エキサイトマッチSP」のゲスト解説を務めた。

　王座統一戦に向けて、お互いに意識しているようだ。

エキサイトマッチSP
「寺地拳四朗vsクリストファー・ロサレス」
「ユーリ阿久井政悟vsタナンチャイ・チャルンパック」

放送・配信日:12月23日(月)21:00〜【WOWOWライブ・WOWOWオンデマンド】

　試合映像を見た阿久井は「あたらめて良い内容ではなかった。試合中、セコンドから『ポイントは取れているかわからないぞ』と言われていたので、(採点は)割れていると思った。最終ラウンドに取ったのが大きい。勝って反省できるのがプラス」とスプリット・デシジョンで防衛を果たしたタナンチャイ・チャルンパック(24=タイ)との一戦を振り返った。

　気になる次戦だが、「まだ何も聞いていない」と話した上で、「2〜4月くらいにできれば」と話すにとどめた。拳四朗との王座統一戦に期待が高まる中、「周りからもよく言われるし、断る理由はない」と、WBC王者とのスーパーファイトについて語った。

拳四朗を意識した練習も

　拳四朗とは世界王者になる前に20ラウンド以上のスパーリングをしており、「ひたすらボコボコにされた。スパーリングをした人は皆、同じ感想だと思うが、上手いし強い」と感想を語ったが、練習では拳四朗のことを意識した練習もしているようだ。

　世界チャンピオンに輝き、東京ドームでの初防衛戦、そしてPrime Video Boxingでの防衛戦と岡山の星は、実に濃密な1年を過ごした。「今年は久しぶりに1年で3試合こなして、あっという間だった。チャンピオンのまま年を過ごせてよかった」と、2024年を振り返った。

　来年も年3回ペースでやりたいかと聞かれた阿久井は「そうですね。ただ、12ラウンドを3試合やって少し疲れたので、来年はラウンド数を減らしていければ」と、KOを意識したコメントで囲み取材を締めた。

　前戦から2ヶ月が経ち、あらためてクリストファー・ロサレス(30=ニカラグア)戦を見た拳四朗は「被弾が少なく、足もよく動いた。試合前の減量面での不安もなかった。フライ級でも、やっていける自信がついた」と及第点を与えた。

　フライ級での王座統一戦を希望する拳四朗。「いずれ、やると思う」と阿久井との王座統一戦にも乗り気だった。

　阿久井とはスパーリングを通じて拳を交えており、「プレスが強い。いかに捕まらないかが大事。あのガードをどうやって崩していくか。まだ、(阿久井のことは)イメージしていないが、決まれば加藤さん(加藤健太トレーナー)と対策していく」と話した。

　しかし、4団体王座統一の難しさも実感しているようで、「指名戦も入るので、1人で一本ずつ集めていくのは大変なこと。2人のチャンピオンが2本ずつ持って(王座統一戦が)できれば。もし、できなかったら上の階級に上げることも考えている」と将来、スーパーフライ級での3階級制覇も視野に入れていることを明かした。

　12月1日(日)には、英国でガラル・ヤファイ(31=英)がWBC世界同級暫定王者に就いた。東京五輪金メダリストで9戦全勝(7KO)の強豪サウスポーだ。拳四朗は「まだどんな選手か知らないが、上手いんでしょうね。金メダリストがどのような強さなのか。金メダリストを倒したい」と、ヤファイとの対戦にも意欲的だった。