[リングサイドの目]2025.12.31
堤聖也が見据える井岡一翔との交差点

WBA(世界ボクシング協会)バンタム級王者の堤聖也(30=角海老宝石)が大晦日、東京・大田区総合体育館で行われたWBA世界バンタム級挑戦者決定戦、元世界4階級制覇王者で同級9位の井岡一翔(36=志成)と同級11位のマイケル・オールドスゴイティ(24=ベネズエラ)の試合をリングサイドで観戦した。
堤はかねてより井岡との対戦を熱望している。しかし、試合後、井岡はリング上で「来年の5月に東京ドームで井上尚弥選手と中谷潤人選手がやると聞いている。僕と井上拓真選手で盛り上げたい」と発言。WBC(世界ボクシング評議会)同級王者の井上拓真(30=大橋)との対戦をアピールした。
その光景を間近で見届けた堤の胸中は複雑だった。
囲み取材で堤は、「何のための挑戦者決定戦(堤が保持する王座の挑戦者決定戦)だったんですかね。(故郷の)熊本に帰省する予定を延ばして見に来たんですけどねぇ」と、苦笑いを浮かべながら率直な思いを明かした。
階級を上げたことによる体格差は関係ない
一方で、リング上の井岡の動きには強い印象を受けたという。「やっぱりボクシングが美しい。フィジカルで押されても、いなし方が上手い。ディフェンスでペースを握って、タイミングと呼吸の間で倒す」と分析。さらに「バンタム級に上げたことでの体格差は関係ない。今後、フィジカルが上がってきたら、より厄介になる」と警戒感も示した。
井岡との対戦が遠のいた現状については、「井岡さんと東京ドームで戦えたら一番良かったですけどね。(リング上で拓真選手と戦いたいと)言っちゃいましたから。周りも拓真vs井岡が見たいでしょうし。(正式に決まったら)くそーっ!という気持ちはあります」と本音も吐露した。
それでも視線は前を向く。「次に決まらなくても、勝ち続けていればできると思う」。堤聖也の挑戦は、まだ終わらない。
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