試合日程 | 試合結果 | 動画ニュース | ランキング | 選手検索 |
大晦日にWBA(世界ボクシング協会)世界スーパーフェザー級挑戦者決定戦に臨む堤駿斗(25=志成)が12日、都内の志成ジムで練習を公開した。対戦するレネ・アルバラード(35=ニカラグア)は、王座返り咲きを目指す実力者。
シャドーの後に行われた、佐々木修平トレーナーとのミット打ちでは、コンビネーションの確認をした。
元WBA世界スーパーフェザー級スーパーチャンピオンの内山高志氏が現役時代にミットを受けていた佐々木トレーナーも「すごいパワー」と、堤駿斗のパンチ力を絶賛、「課題をひとつずつ克服していっている」と、堤の成長ぶりを伝えた。
練習の様子を見学していたレジェンド畑山隆則氏も急きょミットを受けたが、「いいパンチ! キレのあるいいパンチで、重さもある」と太鼓判を押した。堤は今回がスーパーフェザー級に上げて初戦となるが、「10キロ以上減量しないといけないのならば、上げることを勧める。体の負担を考えると、パンチ力も耐久力も、減量するメリットよりもデメリットの方が多い」と、堤の決断を後押しした。
畑山氏が注目したのは、堤の右足首の動きと靴底。「古いシューズでもないのに削れてた」と、右足にしっかり体重が乗っていることを確認していた。
ミットを受けてもらったことを感謝した堤は「畑山さんの要求するタイミングが速かった」と、ミット打ちを笑顔で振り返り、「有意義な時間を過ごさせてもらえた」と一礼した。
練習後に取材に応じた堤駿斗は、「この時期に入って、階級上げての調子の良さを感じている」と、笑顔で切り出すと、特にフィジカルの強化に取り組んではいないとしながらも「実践練習の質を上げることができた。フェザー級の時はしんどかったが、今はメンタルもいい状態。疲労感が少ない、心も元気。フェザー級の時は不安だった」と、前向きな言葉が続いた。ナチュラルウェイトは、以前と変わらないが、「リミットまでは、あと6キロ」と笑顔で順調ぶりを語った。
食事の面でも大きな差が出ている様子で、1日の米の摂取量が、100グラムから700グラムまで増やすことができている。
米国でも実践トレーニングを積んできた堤は「100ラウンド以上スパーリングをやった。来週までやるので、150ラウンドくらいになる」と述べ、国内でも階級がひとつ上の吉野修一郎(三迫)にも胸を借りたことを明かした。
試合に関して、「KOで勝てればベストたが、スーパーフェザー機の初戦なので、そこに行くまでの過程が重要、ポイントアウトも考えて、パワーが通じなかった時のための引き出しもある」とオフェンス面では、パンチ力だけには頼らないとした。
対戦するアルバラードについて、「タフなところを警戒してる。強豪を相手にしっかり倒して、インパクトのある勝ち方で完全復活したい」と気持ちを込め、リング上で向き合って、「相手の癖を見る」とし、自身の戦い方のヒントに「カウンターパンチ」を挙げた。
来年の目標を問われると、「来年は、理想ですけど、最後に世界戦できるように、世界のランカーに勝って、世界戦につなげたい」と抱負を語った。