[記者会見]2025.3.31
矢吹正道! これからも一戦必勝!

IBF(国際ボクシング連盟)フライ級新チャンピオンの矢吹正道(32=LUSH緑)が31日、名古屋市内のANAクラウンプラザホテルコート名古屋で記者会見を行った。
矢吹は、3月29日(土)、王者のアンヘル・アヤラ・ラジザバル(24=メキシコ)に挑戦し、12回TKO勝ちを収めて王座奪取に成功。保持しているIBF世界ライトフライ級王座と合わせて、日本人初の2階級同時制覇を成し遂げた。
なお、ライトフライ級のベルトは、今週中に返上する予定。
18戦全勝のメキシカンを撃破した矢吹は、試合の勝因について、「自分の距離で戦えたこと」が大きいとし、「気持ちが強く、倒れてもパンチが活きていて。びっくりした」とアヤラの強さを語った。
さらに試合中に偶然のバッティングで、右目下を負傷したことにも触れ、試合後は8針縫ったことを明かした。「まだズキズキする」。
出血がひどく、負傷判定の可能性もあった中での戦いについて、「負傷判定になるかもと思ったが、ギアを上げすぎるとガス欠になると思い、スタミナを考えながら戦った」と述べた。また、「ずっと目が曇っている中で戦ったので、メンタルがきつかった。ポイント差以上にピンチだった」と苦悩も語った。
「傷が治りきっていないのにスパーリングをして、またパックリいっても困るので」と、しばらくは傷の治療に専念する意向を明かし、ジムワーク再開は未定とのこと。
5月28日(水)には、弟の力石政法(30=大橋)の世界初挑戦が控えている。「サポートしすぎると、大橋ジムの選手なので良くないと思うが、弟の相手の映像を見て、アドバイスできれば。小さい頃から一緒にやってきた。いろいろなことを犠牲にしてきたので、報われてほしい」と兄としての想いを語った。
次戦は、同級1位のフェリックス・アルバラード(36=ニカラグア)との指名戦が濃厚で、当初は9月の予定だったが、傷の回復に時間がかかるため、秋以降になりそうだ。
指名戦をクリアすれば、WBO(世界ボクシング機構)王者のアンソニー・オラスクアガ(25=米)との王座統一戦も現実味を帯びてくる。「オラスクアガとは噛み合うと思うし、面白いカードになる」。
「試合前は教えてあげられないので、今日からジムに行って指導したい」とも語り、しばらくは練習を休んで、長女・夢月(ゆづき)さんと長男・克羽(かつば)君、さらにキッズボクサーの指導に時間を費やす意向を示した。
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