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3月29日(土)に愛知県国際展示場で開催の「3150×LUSHBOMU vol.4」のメインイベントにて、IBF(国際ボクシング連盟)世界フライ級王者のアンヘル・アヤラ・ラジザバル(24=メキシコ)に挑戦するIBFライトフライ級世界王者の矢吹正道(32=LUSH 緑)が24日、名古屋市内の LUSH 緑ジムで練習を公開し、練習前に記者の質問に答えた。

会見で仕上がり状態を問われると「順調という感じです」と、前回まで試合をしていたライトフライ級(48.9 キロ)から2キロ近くリミットが上がるフライ級(50.8 キロ)での試合とあって、ライトフライ級時代ほどの減量の厳しさはない様子だった。計量4日前となったこの日は、リミットまで「あと 3~4 キロぐらい」とリラックスした表情で明かし、減量が順調に進んでいることを伺わせた。

この試合に向けたスパーリングパートナーには、アヤラとの対戦経験(2022年4月にアヤラが判定勝ち)のある元WBC 世界フライ級王者クリストファー・ロサレス(30=ニカラグア) とスーパーフライ級の世界ランカー健文トーレス(37=TMK)を招へいし、130~140ラウンドのスパーリングをこなしてきた。両者とのスパーリングも充実していたようで「ロサレスとアヤラはタイプが違うけど、外国人特有のパンチやリズムに慣れることができて良かった。スパーリングも徐々に自分の方が優勢になっていったし、スパーリングをしながら順調に仕上げられたと思う。対アヤラを考えると、アヤラは好戦的な選手だけど、自分は接近戦でもアウトボクシングでもどちらでも戦えるよう準備してきた」と話し、どんな試合をしたいかと問われた際には「自分の形にハメたい。そうなればKOも見えてくるので、KOを狙っていきたい」と試合への自信を語った。

アヤラに勝利した先の話を聞かれた矢吹は「まずは、次を勝たないと話にならない。フライ級で王者になって、おもしろい展開にしたいと思う」と述べた。フライ級にはWBC・WBA統一王者で、矢吹とは1勝1敗の寺地拳四朗(33=BMB)がいるが、3度目の対戦の可能性に関しては「それは流れになると思いますね」と話すに留めた。

会見後に行われた練習では、縄跳びから始まり、シャドーボクシング、ミット打ち、サンドバッグを披露。「減量の最後の方は、体脂肪率5%の身体から落としていく」と本人が言う通り、腹筋の凹凸がハッキリした筋肉質の体つきで、しっかりと動けるところを見せた。昨年10月にライトフライ級で世界王座返り咲きを果たした一戦では、減量末期に半身浴の後に浴槽から自力で立ち上がれなかったという。壮絶な減量苦から解放されるフライ級で、1階級上げたにも関わらず前戦以上のパフォーマンスが期待できそうだ。

会見に同席し、特別トレーナーとして矢吹を指導し、当日はチーフセコンドを務めるタキザワジムの滝澤卓会長も「調子はもの凄くいい。レベルの高いパートナー達と緊張感のあるスパーリングができたし、スパーリングをする度に状態が上がっていった。試合に関して、自分の希望は1ラウンドKOで。長い時間、緊張したくない(笑)。でも客観的に見ても、自分の予想では8ラウンドKO勝ちですね」と、矢吹の素晴らしい仕上がりぶりが、トレーナーの勝利への確信をもたらせていた。
この試合を含む全試合は 、ABEMAにて3 月29日(土)13:00から無料生中継される。