クエジャル「WBCのベルトはメキシカンに相応しいベルト」

　WBC(世界ボクシング評議会)世界バンタム級タイトルマッチで、チャンピオンの中谷潤人(27=M.T)に挑戦するダビド・クエジャル(23=メ)が17日、都内の帝拳ジムで、報道陣に練習を公開した。

　試合は、2月24日(月・休)東京・有明アリーナで開催される「Prime Video Boxing 11」のメインイベントで行われ、その模様はプライムビデオが生配信する。

　練習前の会見でクエジャルは「日本はとても良い国。良い経験をさせてもらっている。気候も良く、とても調子が良い」と、自身のコンディションの良さを語った。

　全勝王者の中谷に挑戦することについては「とても良い選手で、パワフル。私はメキシコの代表として、意欲を持って全ての力を出して、この試合で強さを印象づけたい。好戦的に戦う姿を見せたい。この試合は、私にとって重要な試合。世界チャンピオンになることは、小さい頃からの夢。メキシカンとして日本でクリーンで良い試合をしたい。チェポトレーナーとともに、100%の仕上がりが実現できている。いつも通りKOを狙っていく」と強い熱意と自信を示した。

　クエジャルの長所について尋ねられたチェポトレーナーは「クエジャルは規律正しく、節制の効いた、パンチと心が強い選手で手数も多い。普通の選手は、何戦か戦ってやっと世界タイトルを獲るが、クエジャルは、この試合で世界を獲ると思う」と、愛弟子の実力に太鼓判を押した。今回の試合のキーポイントについて質問が出ると、チェポトレーナーは「打って打たれないボクシング、攻防一体のボクシングをするということ」と答えた。

　メキシコに本部があるWBCのベルトへの思いを聞かれたクエジャルは「WBCのベルトは、メキシカンに相応しいベルト。過去にメキシコが保持していたこともあったが、今は失われてしまった。今回、タイトルを獲得してメキシコに持って帰る。どんな形でも勝ちたい」と、ベルト獲得への決意を新たにした。

　公開練習を視察したM.Tジムの村野健会長は、挑戦者のクエジャルについて「背の高さは予想通り。リズムを大事にする選手という印象。足が常に動いていて、防御もよく意識している。試合ではリズムに乗らせないことが大切になる」と印象を語った。