平野:自分より大きい相手を倒したいですね。その方が盛り上がるでしょ?
スパーリングであっても倒す意識を持つ。その勝負への執着は際立っている。
ベジータ:助けてくれてありがとうございます(笑)
北島会長:琉喜亜は気が強いからね。気をつけて(笑)
会長の言葉が、その資質を物語っていた。
5月23日、北島ジム初の自主興行。そのメインを平野が務める。
北島会長:「相手は強い。正直、自主興行のメインで選ぶ相手ではないが、“倒します”と言うからマッチメイクした。うちも初の単独興行。気合いが違う。負ける気はない」
福岡市中心部にジムを構え3年。所属プロは20名にまで増えた。
元日本バンタム級1位の北島会長は、九州ボクシングの再生を掲げる。
北島会長:「現役の頃はもっと盛り上がっていた。今は他競技の方が目立つのが悔しい」
現在、ボクシングは地上波から姿を消し、配信が主流となった。東京の興行はネットを通じて大きな盛り上がりを見せる一方で、地方興行の環境は大きく変わっていない。
配信もなく、人知れずリングに上がる選手も少なくない。SNSの普及により露出は増えたが、それでも多くの選手がチャンスを待ち続けているのが現状だ。
私自身も一部興行をYouTubeで配信しているが、それだけで状況が劇的に変わるわけではない。地方と都市の差は、依然として存在している。
ここからは私の率直な想いだ。
誰にも見られずに試合をする現実が、悔しかった。羨ましかった。
ボクシングをする以上、見られたい。強さを証明したい。人気を得たい――そう思うのは自然なことだろう。
「自分の方が強い」
そんな思いを胸に、私は現役を終えた。
それでも今、後輩たちの活躍によって、九州ボクシングのレベルも知名度も確実に上がってきている。
先日には、岡本恭佑(HKスポーツ)が日本タイトルを九州にもたらした。