日本フェザー級王者の阿部麗也(32=KG大和)は、10月21日(火)、後楽園ホールで開催される「Lemino BOXING フェニックスバトル144」のセミファイナルで、同級1位の殿本恭平(30=勝輝)を迎えて初防衛戦に臨む。
阿部は、今年6月に大久祐哉(28=金子)との王座決定戦を制しタイトル奪還に成功、殿本とは2014年12月の全日本新人王決定戦で拳を交えており、判定勝ち。11年ぶりの再戦となる。
昨年3月、当時のIBF(国際ボクシング連盟)フェザー級王者のルイス・アルベルト・ロペス(32=メキシコ)との一戦における敗戦を経て、再浮上した阿部だが、内容には満足せず、原点回帰をテーマに掲げた。
■記者会見(8月20日)では、今一つテンションが上がっていなかったようですが。
阿部 相手もいなかったからかなぁ。なんですかね?何も考えずに記者会見に臨んだ感じですね。他の選手も静かでしたからね。
■日本王座返り咲きを果たし、初防衛戦を迎えます。
阿部 防衛は、やっぱり嫌ですよね。気持ち的に。
■それはなぜですか?
阿部 毎回、言いますが挑戦する側の方が気持ち的にはいいじゃないですか。今は、タイトルどうこうは関係ない。負けられないのは変わらずで。そろそろ良い勝ち方したいんだけどなぁ。モヤモヤしているんですよね。
■そう見えます。
阿部 ロペス戦で負けてから試行錯誤した部分があったのですが、少しずつ形になってきました。ただ、最近は型にハマりすぎるのも良くないかなと思うようになりました。最近は、ガードを上げるボクシングをやっていましたが。以前はフットワークを使ってガードを低くしてやっていましたが、楽しんでやるのも必要だなと。伸び伸びとやっていないな、と思いました。
■なるほど。
阿部 大久戦(大久祐哉=金子)は、長い距離で戦った方がいいなと思い、フットワークを使ったんですが。清水戦(清水聡=大橋)はこっちから距離を詰めないといけない展開で、練習してきたことを出す良い機会だなとあえてやったのですが。ここ最近は、練習してきたことを出そうとしてきましたが、「一昔前ならそんなことは考えていなかったなぁ」と。
■キャリアを重ねて、考えも変わってきますよね。
阿部 前戦なんか、中間距離でペースを握っていたのに、近距離で勝負したところ、ペースがおかしくなったんですよね。そういう意味で再確認できました。試行錯誤してきたことと、これまでのスタイルをマッチさせていけたら。佐川戦(佐川遼=三迫)までは、足を使いながらちょこちょこカウンターを取って、一発で倒すというより、相手が来たところを当ててダメージを与えてレフェリーストップでしたが、上に行くとそれでは怯まない相手がほとんどです。