■帝尊選手は若くしてチャンピオンになりましたが、その後は自身が思い描いていたようにはいっていなかったと思いますが。
帝尊 ずっと怪我をかばいながら戦っていましたからね。コロナ前の2020年に手術して3年経って復帰しましたが、思っていたようにはいけませんでした。すごく遠回りしましたが、実はそれが近道だったのかもしれない。
■なるほど。
帝尊 ボクシングから離れた時期もありましたが、だからこそ普通にボクシングができていることにありがたみを感じます。これまでと違う感情で練習に取り組めています。
■地元大阪での試合は久しぶりですね。
帝尊 タイトルマッチで負けて以来ですね。しかも同じ会場ですからね。自分が東京に来るきっかけになった試合であり、自分がチャンピオンになる場所でリベンジしに行くようなものじゃないですか。5年以上経っていますが、けじめをつける試合です。
※2017年12月に秋山泰幸(ワタナベ→引退)に5回TKO負けを喫し王座を陥落した
■雪辱の思いと。
帝尊 それもそうですし、シンプルにベルトを獲りたいものじゃないですか。尊敬を持って全力に戦いにいける。自分がもう一度本物になれるという心境です。
■サウスポー同士の試合になりますが、この階級でサウスポーとなるとスパーリングパートナーがなかなかいないのではないでしょうか。
帝尊 はい。なかなかいなくて…。おそらく向こうも同じだと思いますが。でも、なんだかんだいっても用意してもらっているので、実戦練習はできています。
(ここで練習前の中川麦茶が現れる)
■2人は、付き合いは長いのでしょうか?
中川 前のジムからなので長いですよ。自分が練習していたら、急にシャツの第4ボタンまで開けてジムに入ってきた奴がいて「移籍してきました!」と。最初は「なんだこいつは?」と思いましたよ。
帝尊 スーツを着てきました。でも、それ、だいぶ誇張入っているって(笑)。そんな奴おらんでしょ!