WBO(世界ボクシング機構)アトム級4位のロリト麻理菜(31=エスペランサ)は、12月26日(金)、スイス・ベルンで同級3位のガブリエラ・ティマール(39=ルーマニア)と空位のWBO王座を争う。
2023年4月に日本王座、昨年10月にはWBOアジアパシフィック王座を獲得し、着実にステップアップを図ってきたロリトは、1階級下げてアトム級で世界初挑戦に臨む。
階級を落としての挑戦、初めての海外、そして、初めての舞台。挑戦者でありながら、表情に迷いはない。遅咲きの31歳がたどり着いた夢の扉。その先にある光を、今つかみに行く。
■東京に出稽古に来ていますが、関西にはなかなか練習相手がいないのですね?
ロリト いないですねぇ。向こうだと岩川さん(岩川美花=姫路木下)がスイッチできるので、サウスポーでやってもらっています。あとはキックボクサーの方です。
■念願の世界初挑戦です。
ロリト やっと決まったので楽しみです。「年内に決まったらいいな」と思いつつ11月後半になったので、「年内には無理なのかな」と思っていました。
■主戦場はミニマム級でしたが、1階級落としての挑戦になります。
ロリト 世界戦の話が来たら、アトム級でもやろうと思っていました。ただ、決まったのが本当に最近なので、決まった瞬間に、「(体重を)落とさないとヤバい」と思いました(笑)。
■世界戦を決めるにあたり、橋本隆志会長の尽力がありますね。
ロリト 会長とマッチメーカーに本当に感謝しています。ミニマム級だとサラ・ボーマン(ドイツ)と黒木さん(黒木優子=真正)がリマッチになったら、もっと先になってしまうなと思っていました。このようなチャンスを作ってくださったので頑張ります!
■相手の印象を教えてください。
ロリト 長身サウスポーで、アウトボクシングもできるし、中に入ってガンガン攻めてくる。ただ、必要以上に追ってこないというか、出るところは出てポイントを取ったら、あとは足を使って、ですね。
■サウスポーとの対戦は?
ロリト 2戦目にして以来です。正直なところ慣れていなかったんです。スパーリングを始めた当初は、距離感がわからなくて苦戦しましたが、回数を重ねるごとに距離感をつかめてきました。
■スイスでの世界戦ですが、これまでに海外に行ったことは?
ロリト 旅行で韓国とフィリピンに行ったことはありますが、試合では初めてです。行くのは会長とレイ君(夫のレイ・ロリト夫で元IBO世界ミニマム級王者)とマッチメーカーの4人です。
■完全アウェーですね。そこで勝ってきたら格好良いじゃないですか!
ロリト そうですね(笑)。最高ですね。実は、年初めに目標を色紙に書いています。最初は日本ランキングに入ること、一昨年は日本チャンピオンになる、昨年は2本目のベルトを獲ること。そして、今年は世界チャンピオンになること、と書きました。(チャンスが来て)これは来たなと思いました!