2年ぶりのリングの村田が、長年にわたりミドル級のトップに君臨しているIBF王者のゴロフキンとのスーパーマッチに臨む。村田は、2019年12月にスティーブン・バトラー(英)に5回TKO勝ちでロブ・ブラント(米)から奪還した王座の初防衛に成功した。固いガードから距離を潰して左ボディからワンツーで崩していくスタイルは完成されており、ゴロフキンに真っ向勝負に挑む。ゴロフキンはウィルフレド・ゴメスに並ぶ17連続KO防衛記録保持者で43戦41勝(36KO)1敗1分。2019年10月にIBF王座を獲り王座に返り咲いた。フィジカルの強さを活かし重厚なプレスから強烈なパンチで相手をキャンバスに沈めてきた強打者だ。卯月のさいたまスーパーアリーナで歴史的一戦が幕を開ける!

見どころ:中谷潤人のV2戦。当初は同級4位のクリスチャン・ゴンサレス(メキシコ)との防衛戦を予定していたが、新型コロナ影響で新規外国人の入国ができず断念。久しぶりに日本人との対戦となった。ロングレンジからの上下の打ち分け、左オーバーハンドが強烈で接近戦での攻防にも長けていて穴が少ない王者だ。王座統一に向けて強さをアピールしたいところだ。WBO-AP王者の山内は、世界初挑戦となる。プレスをかけながら左右ともに殺傷能力の高いパンチでキャンバスに沈めてきた。豊富なアマチュア経験もありテクニックもある。サウスポーとの対戦は、2019年8月世界ランカーのアルフォイ・ダガイロアン以来だ。KO決着濃厚の一戦だ。

ライト級ウォーズ超注目試合。アジア3冠王者に君臨してきた吉野は、昨年8月に仲里周磨(ナカザト)に6回TKO勝ちで日本王座7度目の防衛に成功。中間距離でも接近戦でも戦える万能型で、状況に応じてベストの戦いを選択する。日本タイトルを返上し、海外戦を希望する吉野だが、ビッグイベントにモチベーションが上がらないはずはないだろう。元世界王者の伊藤は、昨年7月に細川バレンタイン(角海老宝石→引退)との一戦を制し再浮上した。ジャブを軸とした躍動感のある動きを見せて復活を印象付けた。以前から吉野との対戦を熱望していてこちらもモチベーションは高い。勝った方が世界に近づく至極の一戦だ。