[試合後会見]2014.4.15
二人の笑顔
アッパーカットが交差
 後楽園ホールで行われたダブルタイトル戦。セミファイナルでは、日本スーパーフライ級王座を、同級1位・戸部洋平(三迫)が、同級5位・江藤大喜(白井・具志堅)が争った。初のタイトルを争う両者の打ち合いは、満員となった会場を大いに沸かせた。
戸部の右が炸裂
 戸部のジャブが江藤の顔を幾度も跳ね上げる。江藤の手数も決して少なくはないが、その場面の印象が強く残った前半の途中採点はフルマークで戸部を支持。後半も戸部のジャブは冴え有効打を重ねるが、江藤も応戦。8ラウンドには右のショートで戸部を捕えチャンスを作ったが仕留めきれずにラウンド終了のゴング。9ラウンド、戸部の右が江藤を捕えダウンを奪う。立ち上がれない江藤が、ここまでのダメージを物語っていた。
江藤大喜
 「負けちゃったよ」笑顔をみせ控室に入った江藤大喜は「ペースをもっていかれた。向こうが上手だった。ジャブをもらいすぎたし、悪い時のパターンだった。3ラウンドくらいから対処できなくなった」と試合を振り返った。8ラウンドの巻き返しについても実感のない様子をみせた大喜は、「この試合にすべてを賭けてきた。やることをやってきたが、盛り上げてくれた皆に申し訳ない」と言葉が止まり会見は終了した。
戸部洋平
 「8ラウンドは危なかったが、良かった」と喜びを口にした新チャンピオン・戸部洋平は、「リーチがある選手なので、ジャブの差し合いでは負けたくないという気持ちがありました。フィジカルトレーニングのおかげで、体も流れなくなったし良い効果が出ました」と明かした。  
新チャンピオン誕生
 「2年前から夜遊びを辞め身体も変わった」と話す戸部は、「正直、この試合を落としていたら引退を考えていた」と明かした。
 
世界獲ってよ!と大喜
 今後について「まだまだ世界とは言えないが、ようやくスタートラインに立てました」と笑顔をみせ会見は終了した。