[ニュース]2009.11.15
パッキャオ5階級制覇
 日本時間15日、ラスベガスMGMグランドガーデンで開催されたWBO世界ウェルター級タイトルマッチ12回戦「王者ミゲール・コット(プエルトリコ)VS挑戦者マニー・パッキャオ(フィリピン)」世紀の一戦は、“アジアの英雄”パッキャオが“プエルトリコの英雄”コットから2度のダウンを奪い、12R55秒TKOで5階級制覇となるWBO世界ウェルター級王座奪取を成し遂げた!!
 立ち上がりこそ両者スピードに乗った動きから互いのパンチが交差するスリリングな展開となったが、試合は3Rに動きを見せた。打ち合いの中、パッキャオが左ストレートから右フックのコンビネーションをコットに打ち込み最初のダウンを奪う。ダメージは浅く、コットは即座に立ち上がり反撃に打って出る。
 4R、コットがダウンポイントを奪い返すべく前に出て、右ストレート・左フックでパッキャオをロープに詰めるも、パッキャオが左アッパーで2度目のダウンを奪う。このダウンはコットに深刻なダメージを与え、立ち上がりこそしたがパッキャオに追い込まれ、ディフェンスに専念しゴングに救われた。
 2度のダウンを奪われたコットは5Rこそ攻めの姿勢を見せたが、6R以降パッキャオがプレスを掛け始めるとコットは足を使い逃げの体勢に回ってしまう。試合終盤、パッキャオはコットを沈めるべくプレスを掛け続けるが、逃げるコットを中々捕まえる事が出来ない。16,000人満員に膨れ上がったMGMグランドガーデンの観客からは、逃げのコットに対し“ブーイング”が浴びせられる。パッキャオは逃げるコットに自身の胸を叩き“打ち合おう”と挑発するもコットは打ち合いに応じない。
 しかし最終12R、観客の“マニー”コールをバックにパッキャオがコットに襲い掛かる。プレスを掛け、ワンツー・右フックでコットを追い詰め、左ストレートがクリーンヒットした所で遂にレフェリーが試合を止めた。
 “アジアの英雄”パッキャオが“プエルトリコの英雄”コットを飲み込み、12R55秒TKOでWBO世界ウェルター級王座を奪取し、5階級制覇を達成。パッキャオはアジア人ボクサーが中重量階級で世界に通用する事を自身の“拳”で証明し、名実共に“パウンド・フォー・パウンド”の座を勝ち取った。