[袴田事件]2013.11.19
新証言により矛盾露呈
 昭和41年に静岡県で一家4人が殺害され放火された、いわゆる袴田事件の再審を求めるなかで、確定判決で採用された供述調書と食い違う、当時の同僚の新たな証言が裁判所の勧告により開示された。
 判決では出火当時、鎮火するまで誰も袴田さんの姿を見ていなかったと認定されているが、今回開示された供述書では、袴田さんと同じ寮に住んでいた二人の同僚は「出火直後にサイレンを聞き、部屋を出ると袴田さんが後ろからついてきて、一緒に消火活動をした」と証言している。
 これにより、出火時の袴田さんのアリバイが裏付けられる可能性も浮上し、弁護団は「判決の新たな矛盾を示すもの」として、来月の検察側との最終意見書に盛り込む見通しだ。