[試合後会見]2013.10.15
和氣、1位を迎えてのV2戦
左:ラモナル 右:和氣
 14日、東洋太平洋スーパーバンタム級王者の和氣慎吾(26=古口)が、指名挑戦者の1位ジュンリエル・ラモナル(比)を迎え、後楽園ホールで2度目の防衛戦に臨んだ。
 和氣は今年3月の王座奪取、続く6月の初防衛戦と、2戦連続で相手に傷を負わせTKO勝利中。今回、真価が問われる指名試合ではどのような戦いを見せたのか…。
全てがレベルアップしていた
 2011年に同王座決定戦で来日経験のあるラモナルは初回、前回の大橋戦(大橋弘政=HEIWA)で見せたアグレッシブかつ荒々しいスタイルでサウスポーの和氣に襲いかかる。出だしこそ付き合いかけた和氣だが、すぐに冷静さを取り戻すと素早いステップワークで距離をキープ。そこから右フック、そしてタイミングを変えての左ストレートで早くもラモナルの両目上を切り裂いた。2R、さらにリズムに乗った和氣には、間合いと勝負ところの見極め、なによりもこれまで以上にパンチのキレがあった。
3RTKOで快勝
 完璧とも言える試合内容だったが、欲を言えば一度は倒してほしかった。しかし、2Rに右フックによる左頬の負傷が追加されたラモナルが持たず、2度のドクターチェック後の3R2分12秒、レフェリーが続行不能と判断し試合を止めた。和氣は刃物のごとき拳で、3戦続けて文字通り相手を切り裂いたことになる。
試合試合をクリアし一安心
 試合後、V2に成功した和氣が会見に応じた。「古口会長の指示通りに1Rから集中しました。正直、もうちょっとやりたかった」と安堵の表情を浮かべた和氣は、自己評価を聞かれ「映像を見てみないと分かりませんが、どうでしたか?」と逆に問い、観戦に訪れていた石本康隆(帝拳)と小國以載(角海老宝石)の評価が、かつて戦った時よりも高いと知ると笑顔を見せた。今後の目標については「来年には世界戦をやりたい」と語り、同じ階級のスター選手との試合も熱望した。
来年はいよいよ…
 スター性があるだけに、注目度の高さが先行されがちだったが、その実力は決してフロックではないと証明した和氣。来年はどんな飛躍を見せてくれるのか楽しみだ。
採点表