[試合後会見]2013.8.11
天笠凱旋は炎暑のリング
左:ズリ 右:天笠
 現在、日本フェザー級王座を4度防衛中の天笠尚(山上)が10日、地元・群馬県太田市で凱旋興行のリングに立った。この日、太田市の最高気温は36℃。会場となった太田市運動公園市民体育館には冷房設備がなく、リング上の選手は暑さと湿気で容赦なくスタミナを奪われていった。
太田市運動公園市民体育館
 夕方になり、いくらか暑さは和らいだが、メインのリングに立った天笠と対戦相手の元日本フェザー級3位、ズリ・カンナン(レイスポーツ)もやはり不快指数100%の湿度に苦しんだ。
最後はストップでTKO勝利
 序盤の天笠の動きは鈍く、距離を意識したズリに手こずったが、それでも中盤以降はリーチを生かしたアッパー、フックで捉え主導権を握った。終盤の8R、不用意にズリの左フックを浴び腰を落とす場面もあったが、ヒヤリとしたのはこの一発だけ。すぐに立て直すとパンチをまとめ、レフェリーが早めのストップをかけた。
勝利を喜ぶ地元ファン
 8R1分49秒、苦しみながらもTKOで凱旋勝利を果した天笠だが、試合内容には課題が残った。
序盤でバテたと天笠
 試合後、会場の暑さに天笠は「試合中は感じなかったが、3Rぐらいでスタミナが切れた。最後は暑さでフラフラだった」ともらし、「一発入った後のパンチが続かず、キレもなかった」と反省。地元のプレッシャーもあったが、中途半端な内容に30点の自己採点をつけた。
リベンジマッチは実現するのか
 それでも地元の応援を背にKOできたことを喜び、今後は世界を視野に入れつつ日本王座の防衛か、一度敗れている東洋太平洋同級王者の李冽理(横浜光)との再戦を希望。「勝つ自信はある」と力強く語った。