[直撃インタビュー]2013.5.19
河野「少しゆっくりと」
河野 公平
 河野公平(ワタナベ)が暫定王者リボリオ・ソリス(ベネズエラ)に12R判定負けを喫し、WBA世界スーパーフライ級王座を失ったのは5月6日のこと。それからわずか13日後の19日、河野は気丈にも「ボクシングの日」ファン感謝イベントに参加した。大勢のファンの前に姿を現した前王者に、いまの心境を聞いた。
ファンと触れ合うセレス会長と河野
前WBA世界Sフライ級王者
河野 公平(ワタナベ)
■あらためてソリス戦を振り返ってください。
河野 ソリスは本当に勇敢なボクサーでした。僕は連続で防衛とかは考えてはいませんでしたが、初防衛だけはしたかった。あの判定は残念で仕方がない。

■判定結果には納得していないということですね。
河野 世界タイトルを取り、応援してくれる人たちのところへ挨拶に行き、幸せなことなんですが全然遊ぶこともせずにきた。初防衛戦が決まってからは試合だけに集中し、ソリス戦にかけていた。でも試合は負けてしまい、終わっちゃったなって。
まだ燃え尽きてはいない
■もう一度という気持ちはありますか。
河野 すべてを出し切ったというか、あの時こうしていればとか、後悔している部分はありません。会長やジムは、ソリスとの再戦に動いてくれている。僕はまだ本格的に復帰はしていませんが、もし決まれば嬉しいことだし、全力でベルトを取り返すだけです。

■今後のことはどう考えていますか。
河野 いまは沼津で海釣りなどをして、のんびり楽しんでいます(笑)。ソリス戦は結果として負けてしまったけれど、周囲は「全然負けていないぞ。お前がチャンピオンだ」と言ってくれる。試合のことを考えると悔しいけれど、まだ何も考えられない。少しゆっくりしてから今後のことは考えます。

「ボクモバの目」
 ソリスとの王座統一戦、河野は「全力を出し切った」と話すが、燃え尽きたというわけではなさそうだ。再戦を実現させるべくワタナベジムもソリス陣営と交渉をしている。「タフボーイ」が、もう一度その拳を握ることはあるのだろうか。