[佐藤vsシーサケット]2013.5.3
八重樫東が語る
敵地でのV3戦に臨んだが…
 3日、タイ国シーサケット県で開催された「WBC世界スーパーフライ級タイトルマッチ」王者・佐藤洋太(協栄)VS挑戦者シーサケット・ソー・ルンビサイ(タイ)の12回戦。
 都内・BSジャパンのスタジオで解説を務めたWBC世界フライ級王者・八重樫東(大橋)が、佐藤の王座陥落となったシーサケット戦を振り返った。
 スイッチを得意とする挑戦者シーサケットだが、立ち上がりから左構えで圧力を掛け、王者・佐藤を接近戦に引き込み細かい連打で主導権を奪う。中盤7回、シーサケットの左ストレートに佐藤はコーナーを背負い、左右ボディ・ワンツー連打を浴びてしまう。そして8回、挑戦者は圧力を強め左ボディアッパーで王者をコーナーに詰め、ワンツー・左ストレートで顔面を貫くと、遂にレフェリーが割って入った。日本人にとっては鬼門となるタイのリング、8回1分23秒TKOで佐藤は3度目の王座防衛に失敗した。
解説を務めた八重樫
WBC世界フライ級王者
八重樫 東(大橋)
「まさかの展開に何と言っていいか…。1ラウンドから佐藤選手は完全に足が止まっていたし、一方的に打たれていた。どこかでエンジンが掛かるとかではなく、あの内容はコンディションの問題としか考えられない。タイに一週間滞在し、小さなアクシデントが少しずつ積み重なったのか…。シーサケットが前に出るのは想定していたと思うし、スキルでは佐藤選手が上回っている。何が起こるのか分からいのがボクシングだが、海外で勝つことの難しさを改めて思い知らされました。でも佐藤選手のタイに渡った勇気は賞賛される。胸を張って日本に帰ってきて下さい」