[試合後会見]2013.4.11
豪腕は火を噴いたのか
豪腕は火を噴いた!?
 10日、後楽園ホールで開催された「ザ・カンムリワシ・ファイトVol.45」のメインイベントは、WBA女子世界スーパーフライ級タイトルマッチが締め括った。
 イタリアからWBA女子世界同級7位ロレダナ・ピアッツァを挑戦者に迎え、王者・山口直子(白井具志堅)は自慢の強打で2度目のタイトル防衛を成し得たのか…。
世界7位に完勝
 挑戦者ピアッツァはリーチを活かしジャブで距離を取ろうとするが、王者・山口は圧力を掛け間合いを詰める。すると3回、山口のワンツーにピアッツァの腰が沈むと、左フック・右ストレートでダウンを奪う。4回、王者は更に圧力を強め、右ストレート・左フックを浴びせ立て続けにダウンを演出。そして7回、スタートと同時に試合は決着の時を迎える。鋭い踏み込みから山口が右ストレートで顔面を打ち抜くと、ピアッツァはキャンバスにダイブ、タオルが投入された。王者・山口が7回10秒TKOでWBA女子世界スーパーフライ級王座V2に成功した。
良いとこなく敗れ不機嫌
 2度目の世界挑戦も、王者・山口の右ストレートに打ち抜かれ挑戦者ピアッツァはキャンバスに沈んだ。試合後、ピアッツァは気分が悪いと語り、オルソディーノ・トレーナーが代弁した。「アウトボクシングをするつもりだったが、懐に入られてしまった。ヤマグチの右ストレートは強烈だった」と試合を振り返った。
豪腕炸裂も課題は残った
 V1戦はベルトを守るも判定勝利に不完全燃焼であったが、ピアッツァ戦では本領発揮、7回TKOで2度目のタイトル防衛に成功した王者・山口が控え室で会見を開いた。「調子も良く、最初から冷静に動きを見れた。パンチは無かったが、まとめさせてくれなかった。距離が長く、飛び込むのに躊躇してしまった。なかなか決め切れなかったのが課題ですね」と王座を守るも反省を口にした。
 KO防衛に今日の試合は何点かと尋ねられ山口は「本当にKOが欲しかった。中盤の7回でKOを奪えたので、75点です(笑)。中間距離で良いパンチを打ち込めたのが良かった」と笑顔を見せる。
藤岡とやるのか!
 ここで具志堅会長は「タイトル奪取、初防衛と判定勝ちだったので、僕としては80点かな(笑)。今後は指名試合もあるが、藤岡奈穂子との対決もありかもよ。T&Hジムの竹原会長から、僕に毎日電話があるんだ」と女子最強決定戦を示唆すると、この発言に豪腕娘も「藤岡さんと試合をすることになったら面白い!!私としても楽しみな一戦ですよ」と対戦に意欲を見せた。
過去最高のビッグカード実現!?
 王者・山口は完勝の内容でWBA漆黒のベルトを再びその腰に巻き、その存在感を見せつけた。人気低迷が懸念される日本女子ボクシング界、"山口直子VS藤岡奈穂子"の魅力溢れる対決が突破口を開くのか!!