[試合後会見]2013.3.19
渡部の豪腕が唸るも…
左:コブラ 右:渡部
 18日、後楽園ホールで開催された「第366回ガッツファイティング」のメインイベントは、東洋太平洋ウェルター級王者"倒し屋"渡部あきのり(協栄)が5度目の防衛戦として、東洋太平洋同級7位コブラ諏訪(P渡久地)と激突した!!
 前日計量で王者・渡部が1.6kgオーバー、再計量でリミットをパスする波乱もあり、コンディション面で不安が残る戦いとなった。果たして"ウェルター級アジア最強の座"に君臨したのは…。
最後はストップによるTKO
 終わって見れば、渡部の強打が目を引く戦いとなった。立ち上がり、王者・渡部の左ストレートが挑戦者コブラのガードを破り、早々にダウンを奪う。ここで挑戦者もワンツーで反撃するが、王者は足を使い距離を保ち右フック・左ストレートを浴びせる。4回終了時、ジャッジ三者が40-35で渡部を支持。中盤、コブラは前に出てワンツー・左ボディで詰めるが、渡部はガードを固めディフェンスし、左ボディアッパー・右ボディ・左ストレートでロープを背負わせる。すると6回2分45秒、渡部は右フック・左ストレートでコブラを棒立ちにし、右アッパーでアゴを打ち抜きレフリーストップを呼び込んだ。
力は出し切った
 東洋ランク入り初戦がタイトル初挑戦も、王者の右アッパーの前に涙を呑んだ挑戦者コブラは「今日は完敗です。チャンピオンは思った通りパンチが強かった…。本当に完敗としか言い様がない。それ以外に言うことがありません」と素直に敗戦を受け入れた。
5度目の防衛に成功!
 その自慢の拳で挑戦者を粉砕、V5防衛に成功した王者・渡部が控え室で会見を開いた。「前日計量で少し落とせなくて…。舐めていた訳ではないが、もう若くないのかな。再計量でパスしたが、その後に立てなくなってしまった。今日は減量の影響はないと思ったが、プロ32戦目で凄い経験をしました」と苦笑いを浮かべると、ここで協栄ジム・金平会長は「お客さんはお金を払って観にきている。計量がどうとか関係ないし、コンディションを整えてリングに上がらなければいけない。チャンピオンとしてウェイトはちゃんと作れ!!」と愛弟子・渡部に厳しい言葉を投げかけた。
会長からはお叱りの言葉
 最後に渡部は「挑戦者のコブラ選手は覚悟があったし、本当に強かったです。僕自身も甘い考えがあったのかも知れない…。凄い良いキャリアというか、勉強になりました。これから一戦一戦が世界への階段と思い上っていきます!!」と改めて気持ちを引き締めた。
減量失敗もやっぱり強い渡部
 東洋太平洋ウェルター級王者としてタイトルを守るも、渡部は自身の犯した失態に終始反省しきりであった。しかし、来るべき6度目の防衛戦に向け、渡部あきのりの戦いは既に始まっている…。