[試合後会見]2013.2.27
真っ向勝負の勝者は!!
左:岩橋 右:原
 26日、後楽園ホールで開催された「第42回フェニックス・バトル」のメインイベントでは、日本ミニマム級王者・原隆二(大橋)が初防衛戦として、"最強後楽園覇者"岩橋裕馬(森岡)と拳を交えた。
 果たして王者・原は"鬼門"を突破し、世界への第一歩を踏み出すことができたのか…。
原が予想外に苦戦
 王者・原が右ストレートを上下に打ち分け、左ボディで前に出るが、挑戦者・岩橋は左フック・右ストレートで応戦する。すると2回、王者は圧力を掛け距離を詰め、右ストレートで挑戦者の膝を揺らす。ここで原はワンツーで踏み込むと、岩橋の右ストレートをカウンターで浴びダウンを喫する。中盤、ダウンポイントの挽回を図り、原は圧力を掛け左ボディ・右ボディアッパーで岩橋を崩しに出る。ここで挑戦者も打ち終わりを狙うが、王者は回転の速いワンツー・左ボディ・左フックをヒット。終盤、原は圧力を強め距離を潰すと岩橋も応じ、両者はワンツー・左ボディ・右アッパーを打ち合う。しかし王者・原が手数・有効打で僅かに上回り、判定3-0(95-94・95-94・97-94)で挑戦者・岩橋を退けた。
ダウンが無ければ…
 2回にカウンターの右ストレートでダウンを奪うも、王者の手数と的確な左ボディ・右ストレートにポイントを奪われ、判定で無念の涙を呑んだ挑戦者・岩橋は「番狂わせを狙いたかったが…。いつも通りに動けていたし、自分のペースだと思った。ダウンを奪ったカウンターはズッと練習していた。もっと出鼻に当てたかったが、出ることができなかった」と試合を振り返った。
 王者の印象を訪ねられ岩橋は「手数も多く、シッカリとパンチを当てていてチャンピオンのボクシングだった。強かったです」と原を称えた。
勝ちは勝ち。次に繋いだ
 苦しみながらも初防衛戦を突破し、日本ミニマム級タイトルを守り抜いた王者・原が控え室で会見を開いた。「勝者で名前が呼ばれた時は、少し情けなく恥ずかしかった。でも勝ちは勝ちなので、次につなげたい。2回のダウンは勢い込んでいった時に右ストレートをもらってしまった。気持ちで行くしかなく、下がったら負けだと思い雑になってしまった」とタイトルを守るも反省の弁に終始した。
身体はまだ回復していない
 ここで大橋会長が「3戦前に遭った交通事故のダメージが出ているのかな…。首の状態も悪く、スパーも余りできていなかった。挑戦者も良い選手だったし、厳し戦いを勝ち抜いてくれた」と安堵の表情を浮かべると、原も「首が痛いときもあるし、左手が少し痺れています。事故から半年経ちましたが、力が入り難い時もある」と後遺症を告白した。
前王者・三田村に続いて原も
 トップコンテンダーを退けた原だが、交通事故の治療に専念すると語り、暫くは戦線から離れることになった。しかし"小さな巨人"原隆二が完全復活を遂げたならば、それは世界への階段を駆け上がるときである!!