[試合後会見]2012.12.22
ウェルター級、空位の王座は?
左:斉藤 右:高山
 東洋太平洋王者・渡部あきのり(協栄)が返上した日本ウェルター級王座を懸け、日本2位・高山樹延(角海老宝石)と日本3位・斉藤幸伸丸(輪島スポーツ)が21日、後楽園ホールで激突した。
 タイトル初挑戦の27歳・高山と、今回が3度目の日本挑戦となる33歳・斉藤。序盤は高山の勢いが勝り、斉藤は苦しいスタートとなった。
中盤、斉藤も巻き返したが
 劣勢に立っていた斉藤だが、中盤以降はジャブでリズムをつくり、上下への打ち分けと右ストレートで挽回。しかし単発が多く、終盤に入るとプレスの高山が再び息を吹き返し、ワンツー・右ストレートと手数・ヒットで上回る。
 試合は判定に委ねられ、最後まで前に出た高山が僅差判定で空位の王座を奪取した。
斉藤の会見
 3度目の正直ならず。無念の斉藤は「言うことは何もない」としつつも、試合を振り返り「序盤はダメ。後半もバテバテでした。向こうの方がジャブも良かったし、しょうがない」と力の差を認めた。それでも今後については「かっこ悪くてもいい。まだ辞めたくない」と現役続行を宣言。「まだまだ体力は上がっている。次は絶対に倒して勝つ!」とベルトへの執念を見せた。
高山が見事に王座獲得!
 一方、目標としていた日本タイトルを獲得した高山は「ペースは掴めていたが、だんだんとリキんでしまうところがまだまだ。ジャブは良かったと思う。気持ちでも負けていなかった。夢が叶った」と笑顔の会見。田中トレーナーも「7割ぐらいの出来。中盤にリズムを崩したが、ジャブで先に打たせなかった」とまずまずの評価を下した。
自分でも成長を感じる
 今後について高山は「自分でも上手くなっていると感じる。どんどん磨きをかけて、もっと上を目指したい」と豊富を語った。
喜びに沸く角海老宝石勢
 高山の初防衛戦は、来年のチャンピオンカーニバルで今年の最強後楽園優勝者、日本1位の尹文鉉(ドリーム)が立ちはだかる。高山は「同じ在日同士、絶対に負けられない!!」と、最大の関門に闘志を燃やす。