[袴田事件]2012.4.13
鳥越氏が特別セミナーに
袴田さん支援セミナー開催
 元プロボクサーの死刑囚、袴田巌さんの再審を求める日本プロボクシング協会は13日、「袴田事件の現状と課題」と題し、特別ゲストにジャーナリストの鳥越俊太郎さんを招き、都内・後楽園ホール展示会場で「特別セミナー」を開催した。
 セミナーにはジム関係者も多く集まり、支援委員会の川崎新田ジム・新田渉世会長、ゲスト参加の元世界王者の輪島功一会長、川嶋勝重氏、現役世界王者・内山高志(ワタナベ)とともに、熱心に鳥越さんの話に耳を傾けていた。
鳥越さんが熱弁
 40数年の取材活動を通じ数々の冤罪事件を目の当たりにしてきた鳥越さんは、このような冤罪事件は警察・検察が筋書きを作り、証拠の捏造や拷問に近い自白強要が行われ、ストーリーに沿わない証拠や証言は排除されてきたと説明。また、それらの事件を裁いた裁判所や、警察・検察の発表を疑問を持たずに鵜呑みにしてきたメディアの責任も重いと語った。
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 鳥越さんは、袴田さんの死刑が確定して30数年がたった今も刑が執行されない理由に「法務省の中でも冤罪かも知れないとモヤモヤとしたものがある」と推察。数々の冤罪事件が世論喚起によって注目を浴び、暴かれてきた歴史を振り返り、国を動かすには支援の輪を広げることが重要だと説いた。
 判決を書いた元裁判官も誤りだと認めた袴田事件。数々の証拠の矛盾にもようやく光が当てられ、週明けには2度目のDNA鑑定の結果が公表される。日本プロボクシング協会は今年が袴田事件の正念場と捉え、一致団結して支援していくことを改めて誓った。