[試合後会見]2012.3.19
ロリーのV2戦は…!?
ロリー、初回にダウンを奪う
 18日、東洋太平洋バンタム級王者ロリー松下(カシミ)の2度目の防衛戦が愛知県・名古屋国際会議場で開催された。
 東洋同級15位・李ジーファンを挑戦者に迎えた王者ロリーは、1Rの立ち合いから僅か30秒、ジャブを突き刺し早々とダウンを先制した!
余裕のKO防衛!
 ここはすぐに立ち上がった李だが、強烈な左フック・右ストレートを浴びると何もできず、後はジャブ一本で2度のダウンを追加され、キャンバスに沈んだ。会場では、歓声とともに「早いよ!」の声も飛んでいた。
ロリー、試合後の会見
 1R1分30秒、余裕のKO劇で2度目の防衛に成功した比国出身のロリーは、試合後の会見で「勝てて嬉しい。練習も頑張った。試合前に相手の動画を見たが、立ち会ってすぐに問題ないと感じた。僕の左はノーモーション。ダウンをひとつとってすぐに終わると思った。夢は世界チャンピオン!」と喜びを日本語で語った。
カシミジム陣営
 カシミジム樫見会長は「(終るのが)早すぎたね。でも1年半前の拳の怪我から、リハビリを重ねて良くなった。なんとか(世界の)チャンスを作ってやりたいけど、こっちだとなかなか難しい…。WBA王者の亀田(興毅)選手が指名してくれないかな。チャンピオンにとってもロリーは悪くない相手だと思う」と、WBA世界バンタム級王者・亀田興毅(亀田)との対戦を熱望した。
目指すは世界のみ
 2年半前、ロリーは世界初挑戦でWBAバンタム級王者(現スーパー王者)アンセル・モレノ(パナマ)に敵地で挑むんだが、判定で涙を呑んだ。その後再起し、東洋2冠(バンタム、スーパーバンタム)を果たすも、今度は左拳の故障で戦線を離脱。しかし、完治後は王座を取り戻し、今回の試合を含めて5連続KO勝利と、完全復活をアピールした。
 あまりに派手勝ち続けると、今後の対戦相手に苦労しそうだが、国内にはまだまだ世界バンタム級戦線参入を狙う有力選手がひしめいている。果たして、ロリーはその中を抜け出し、再び世界への扉にたどり着くことができるのか…。