[直撃取材]2012.2.18
みちのくパワーで勝負!!
佐藤、先輩王者とスパー
 来る3月27日、後楽園ホールで開催される「ガッツファイティング」で、WBC世界同級3位"みちのく魂"佐藤洋太(協栄)は、WBC世界スーパーフライ級王者スリヤン・ソールンビサイ(タイ)に挑む。
 技巧派ボクシングで名城信男(六島)を退け、王座初防衛に成功しているスリヤン攻略を狙い、佐藤は同じ岩手県出身の先輩世界王者と強力タッグを結成した!!
八重樫、後輩にアドバイス
 後輩の協力要請に快諾したのは、WBA世界ミニマム級王者"音速の拳"八重樫東(大橋)で、佐藤の世界挑戦決定後、八重樫は拳を交えた実戦アドバイスを重ね、17日も横浜市内の大橋ジムでスパーリングとなった。
左:八重樫 右:佐藤
 6ラウンドのスパーで佐藤は、序盤こそ距離を活かしたジャブ・右ストレートを突き刺す場面もあったが、中盤から八重樫がスリヤンを彷彿させる飛び込みながらの左フックで仰け反らせると、ミニマム級を超越したパワーでロープを背負わせ"音速の拳"を浴びせ、世界の壁となって立ちはだかった。
世界に手応えあり!
 スパー終了後、佐藤は「八重樫さんは日本版スリヤン。僕の思い描いていたスリヤンにピッタリ!!今日は物凄いワンツーをもらってしまった。試合なら間違いなく倒れていた」と強さを実感し、続けて「序盤は距離を取って戦い、ポイントを獲れたと思う。これからの課題は後半に入ったとき疲れを誤魔化して戦えるか。スタミナの強化が必要。8ラウンドまでは確実にポイントを獲りたい。それと小さい選手に対し、どれだけボディを叩けるか!!」と今後の強化点とスリヤン対策を明かした。
 最後に"みちのく魂"は「八重樫さんに鍛えてもらっている。今は"打倒・八重樫!!"です(笑)。そしてタイトルマッチもスリヤンを八重樫さんだと思い、全力でぶつかります!!」とタイトル奪取を誓った。
岩手から2人目の世界王者を
 パートナーを務めた八重樫は「佐藤君はスーパーフライだけど、僕も負けず嫌いなのでガンガン行っちゃいます(笑)。4回目のスパーですが緊張感もあって面白かった」と笑顔を見せるが、「佐藤君も考えて向かってきていると思う。ですがスリヤンは踏み込みが速い。今日はスリヤンが良く使う、飛び込む左フックを多く打っていった。佐藤君はスウェー気味にディフェンスするので、このパンチをもらってしまう。これを当てられては駄目なんです!!飛び込むパンチに注意しないと危ない」と厳しいアドバイスも。
 そして"音速の拳"は「必ずスリヤンに勝ってもらい、岩手県から2人目の世界王者になって欲しい。そして岩手がボクシングで盛り上がり、活性化するよう一緒に頑張ろう!!」と激励のメッセージを送った。
みちのくパワーで世界奪取
 岩手県初の世界王者となった八重樫東の背中を追い、"みちのく魂"佐藤洋太はボクシング人生を賭けた大一番に臨む。
 3月27日、みちのくタッグの力で世界最高峰を目指す!!