[試合後会見]2022.12.26
渾身の打ち合い! 新王者が誕生!
壮絶な打撃戦!
 日本スーパーバンタム級王座決定戦、同級1位の田村亮一(35=JB SPORTS)対同級2位の古橋岳也(35=川崎新田)が26日、後楽園ホールで開催された「フェニックスバトル95×DANGAN255」のメインイベントで行われた。

 2019年5月に対戦(古橋の判定勝ち)して以来、約3年7ヶ月ぶりの再戦。今年最後となった後楽園ホールでのボクシング興行。ベルトを巻いたのはーー。
古橋岳也(川崎新田)が勝利!
 古橋が壮絶な打撃戦を勝ち切った。3回から激しい打撃戦を繰り広げる中、古橋は左のダブルのコンビネーションをヒット。田村は打たれながらも、豊富な手数を繰り出した。前半終了時の公開採点は、48-47×2(古橋)、48-47(田村)と割れた。6回、田村は左ボディを叩き、見栄えの良いボクシング。しかし、古橋もプッシュしながら返した。ラスト2ラウンド、打ち合いは激しさを増す中、古橋がやや上回った。ジャッジ2者の支持を得た古橋が新王者に輝いた。
「お客さんの思いに応えたかった」
 接戦を制した古橋は「途中採点を聞いた時に、『この展開はまずい。もっとパンチを当てて、明確にポイントを取らないといけない』と思った。今年1月の久我さん(久我勇作)との試合では、後半ポイントを取られたので、ラスト2ラウンドは絶対に取るという強い気持ちを持って戦った」と、勝負の分かれ目となった9~10ラウンドの攻防を振り返った。

 今年6月に井上拓真(大橋)との王座統一戦で敗れて日本王座から陥落したが、再起戦で奪還した。「前回の試合で負けたのにもかかわらず、応援してくれる人が減らなかった。皆の思いに応えたかった」と笑顔を見せた。
「気持ちを切り替えて頑張る」
 一方、わずかにベルトに手が届かなかった田村は「自分としては、後半巻き返して、勝ったかなと思ったが…、仕方がない」と電話口で話すと、「課題としていた右ショートをコンパクトに当てることができたし、自分のボクシングを貫き通すことができた。気持ちを切り替えて来年また、頑張ります」と2023年の巻き返しを誓った。
チャンピオンカーニバル!<br>石井渡士也(REBOOT.IBA)と激突!
 試合後には、同級3位で指名挑戦者の石井渡士也(21=REBOOT.IBA)がリングインした。マイクを握った石井は「気持ちが強いチャンピオンだが、35歳(古橋)より21歳(石井)の方が強い。ぶっ倒して世代交代する」と堂々と宣戦布告した。それに対し、古橋は「しっかりと力をつけて、石井選手に挑戦する気持ちで戦う」と返した。

 電話取材に応じた石井は「(古橋選手は)気持ちが強くて、スタミナがある」と言うと、「弱点があるなと思った。やっと自分に(挑戦の)順番が回ってきたので、絶対にベルトを獲ります!」と言葉に力を込めた。

 会見に同席した新田渉世会長によると、「4月末で考えたいが、いつやるかはこれから決めたい」と話した。2023年のチャンピオンカーニバルで好カードが決定した。
採点表