[試合後談話]2022.12.2
師走のサバイバル対決!
38歳と36歳が激突!
 日本スーパーライト級16位のデスティノ・ジャパン(38=ピューマ渡久地)と関根翔馬(36=ワタナベ)が2日、後楽園ホールで開催された「第42弾ザ・グレイテストボクシング」のメインイベント、スーパーライト級8回戦で激突した。

  約2年ぶりの復帰戦に臨んだデスティノと対戦した関根は、これがランカー初挑戦。来年3月の誕生日でボクサー定年を迎える関根にとって、勝てば定年を回避できるチャンスだ。
関根翔馬(ワタナベ)が激戦を制した
 関根がプレスをかけて、右ボディストレートを好打。積極的な攻撃で序盤戦を制した。デスティノは、3回から反撃に転じると、4回に左フックから連打でダウンを演出。しかし、関根はグイグイと前に出て、ボディにパンチを集めて攻勢をかけた。デスティノはジャブで突き放し、ポイントを挽回。最終8回、関根は左フックで顔を弾き、ジャッジに攻勢をアピールした。ジャッジは割れたが、関根に軍配が上がった。
定年を回避
 会見場に現れた関根は「取材される日が来たんですね」としみじみと語った。「相手とはキャリアが違うが、気持ちでは負けないと臨んだ。町田さん(町田主計トレーナー)のアドバイスを聞いて、攻めながらも冷静に戦うことができた。(採点は)勝っていると思ったが割れたので、引き分けも頭がよぎった。勝つことができて、本当にうれしい」と、約3年5ヶ月ぶりの勝利に声を弾ませた。
町田主計トレーナーと掴んだ勝利
 ラストチャンスともいえる一戦で結果を出した。「町田トレーナーから話を聞いた時、このチャンスを逃したくない。ここを逃したら、もう(チャンスは)来ないと思った。しかし、相手は何倍もキャリアがある。正直、怖かった。『試合をします』とLINEの返信をする時は手が震えた」。
遅咲きボクサーが魅せる!
 「自分は母子家庭なので、男として強くなりたかった」と15歳でボクシングを始めた。20歳でワタナベジムに入門し、21歳でプロライセンスを取得。しかし、事情が重なり、デビューしたのは24歳だった。

 プロ12年目の叩き上げボクサーが、日本ランキング入りを濃厚とした。「これからは狙われるので、もっと強くなる。常に崖っぷちだと思いながら戦っていく」と拳を握りしめた。
採点表