[ニュース]2011.9.23
藤岡の初防衛戦は?
左:藤岡 右:カニタ
 WBC女子世界ミニフライ級王者・藤岡菜穂子(T&H)の初防衛戦が22日、後楽園ホールで行われた。
 初防衛戦ながら指名挑戦者の同級1位カニタ・ゴーキャットジム(タイ)を迎えた藤岡は、初回からリズミカルな動きでカニタを翻弄。ノーガードから素早いステップインで下上にジャブを突き刺し、メリハリのある攻撃でカニタにボクシングをさせず。途中採点も藤岡がポイントを奪い続けた。
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 5ラウンド以降、藤岡は毎回のようにラッシュを掛けるが、カニタもしぶとくクリンチで凌ぎ、レフェリーにストップをかけさせず。それでも9ラウンドに右ストレートが入ったところで、ようやくレフェリーが試合を止めた。藤岡が磐石の内容でカニタを9回37秒で仕留め、初防衛に成功した。
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 王者としてすでに貫禄十分な藤岡は、試合後の会見で「打たれ強い相手を倒せて良かった。今日はちょっと出来なかったが、魅せるボクシングでファンを楽しませたい。複数階級制覇にも興味がある」と意欲。同席した小沢トレーナーも「無茶かも知れないが、藤岡は目が良いので、ナジーム・ハメドのような派手な試合で女子を盛り上げたい」と話し、今回のスタイルは元世界統一王者"悪魔王子"ハメドを参考にさせたことを明かした。
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 宮城県出身の藤岡は明日にも帰郷し、地元の小中学校で講演会を開く予定。その後は復興の手伝いをしたいと話した。
左:ライカ 右:ジェレナ
 また、前座で行われた藤岡の同門、風神ライカ(T&H)とジェレナ・ムルドジェノビック(カナダ)の一戦は、ジェレナが判定3-0でライカを破り、WBC女子世界スーパーフェザー級指名挑戦権を獲得した。
ライカの会見
 試合後、ライカは「何も言葉がない。相手が上手いとは感じなかった」と語り、今後については「まだ世界のチャンスがあるなら続けたい。焦らず、急がず、一歩づつ階段を上がりたい」と、現役続行の意思を示した。