[試合後談話]2022.2.28
衝撃KO! スーパーライト級アジア2冠戦!
激戦の行方は!?
 WBOアジアパシフィック・日本スーパーライト級タイトルマッチが28日、後楽園ホールで開催された「フェニックスバトル.85」のメインイベントで行われ、2冠王者の平岡アンディ(25=大橋)と日本同級1位、WBO-AP同級8位のアオキクリスチャーノ(33=角海老宝石)が拳を交えた。

 世界ランキングにも名を連ねている平岡が格の違いを見せたのか? それとも約5年8ヶ月ぶりのタイトル挑戦のアオキがベルトを奪ったのかーー。

 試合後のコメントと観戦に来ていた選手の感想を届ける。
平岡アンディ(大橋)が倒した!
 サウスポー平岡が左ストレートで勝負を決めた! 初回から前に出てくるアオキに対し、平岡はリングを大きく使いながらジャブを飛ばして応戦。平岡はポジションを上手く変えながら被弾を回避するとワンツー、右フックを決めた。5ラウンド終了時の公開採点は49-46×1、50-45×2で平岡がリード。その後も積極的な攻撃を仕掛けるアオキに対し、平岡は冷静に対応した。勝負が決まったのは10回。平岡の左カウンターがジャストミート!豪快に倒して決着をつけた。
KO防衛にも反省の言葉が続いた
 試合後、リング上でマイクを握った平岡は「全然ダメ。世界に向けてアピールすることを意識しすぎて自分のボクシングができなかった。100のうち10しか出せなかった。また、仕切り直して後楽園ホールに戻ってくる」とKO防衛にも笑顔はなかった。
大橋秀行会長
 試合後の囲み取材を予定していた平岡だが脱水症状の疑いがあり、病院に直行したため会見は中止となった。

 平岡の代わりに取材に応じた大橋秀行会長は「意識はハッキリしているが、8ラウンドの前から足が動かなかった。前日計量でも足が変色していて心配だった。あのラウンドで倒していなかったら危なかったかもしれない」と減量苦も含めて本調子ではなかったことを明かした。

 昨日、英国スコットランドでは、スーパーライト級の主要4団体統一王者、ジョシュ・テイラー(英国)が王座防衛に成功はしたものの大苦戦。今後は、世界のベルトを4本全てを返上して、ウェルター級に上げる可能性も出てきた。大橋会長は「(テイラーが)4団体を返上したら(平岡はIBF6位、WBO15位)チャンスが来るかもしれない。今後はアジア2冠王座を防衛していくか考えていく」と語った。  
「思ったより距離は遠くなかったが…」
 一方、電話取材に応じたアオキは「最後は記憶が飛んでしまった。8ラウンドくらいから相手のパンチが見えるようになってイケると思ったが…。距離は遠かったが届かないほどではなくパンチも思ったよりなかった。やりにくいと思わなかった分、パンチをもらってしまった。もっとボディを狙っていきたかった」と悔しさを滲ませると、「もちろんこれからも頑張っていく」と再起を誓った。
永田大士(三迫)
 この試合を観戦した元日本王者で同級3位の永田大士(32=三迫)は「アンディの懐が深くて入りにくそうだった。クリスさんはいろいろとパターンを変えて距離を潰そうとしたが、アンディが上手かった。あっぱれでした。本人は試合後、反省していたが次戦は修正してくると思う。ただ、穴を見つけたので収穫があった。今日の試合を見て刺激を受けた。今日は寝れなさそうです。アンディが日本で防衛戦をするのなら自分も挑戦者の候補に入れてもらえたら」と平岡撃破に名乗りを上げた。