[年間賞]2022.1.29
2021年度MVPは井上尚弥!4年連続5回目

 2021年度最優秀選手には、4年連続5度目の受賞となった井上尚弥(28=大橋)が選ばれた。昨年は、2度リングに上がった「モンスター」ことWBAスーパー・IBF世界バンタム級統一チャンピオンは、12月14日に約2年1ヶ月ぶりに日本のリングに上がると、ガードの固い挑戦者・アラン・ディパエン(30=タイ)を期待どおりに8R2分34秒TKOで仕留めて、両国国技館に集まった日本のファンから祝福を受けた。この試合は、地上波テレビの放送はなく、「ABEMA」と「ひかりTV」が3960円(税込)でPPV(ペイパービュー)で有料ライブ配信した。

八重樫東トレーナーと筋力アップ中!

 今では日本だけに留まらず、世界のボクシング界を牽引する一人となった井上尚弥は「毎年取りたい賞」と、最優秀選手に選ばれたことを素直に喜んだ。自身の人気がボクシング人気のバロメーターとなっていることを誰よりも肌で感じているのだろう。「勝つだけではなく、お客さんに満足してもらうこと」と、第一人者の自覚を口にした。今年は20代最後の年となるが「まだ29歳と思ってやれば、まだまだ伸びる」と、まだ現状には満足していない。昨年12月のディパエン戦前からは、八重樫東トレーナーと筋力アップに力を入れている。「バンタム級でも筋力を上げられる」と、スーパーバンタム級への転級も見据えながら始めた、新たな取り組みを明かした。WBC王者ノニト・ドネア(比/米)との王座統一戦を軸に、次戦に向けた調整を始めている。今年もまだまだ強くなるモンスターに注目したい。

 井上はKO賞と合わせて2冠。KO賞は2年連続5回目。直近3試合連続KO中。プロ戦績は22戦22勝(19KO)。KO率は86.3%。

<a href="../titlematch/index.html?tid=2323">寺地拳四朗vs矢吹正道 9.22</a>

 世界戦部門の「年間最高試合」は、9月22日に開催されたWBC世界ライトフライ級タイトルマッチ。9度目の世界王座防衛に臨んだ寺地拳四朗(30=BMB)から矢吹正道(29=緑)が王座奪取に成功した試合。ボクモバファン投票でも選ばれた一戦だが、試合後に寺地陣営から「試合中に矢吹による故意のバッティングがあったのではないか」という質問状が日本ボクシングコミッションに提出されるなど、騒動となった。「10R2分59秒TKOによる矢吹の勝ち」という試合結果が覆ることはなかったが、3月19日(土)に京都市体育館でダイレクトリマッチが開催される。

■寺地拳四朗(BMB)(年間最高試合賞世界戦)

「この度は年間最高試合賞に選んで頂きありがとうございます。次は王座を奪還し、勝者として受賞出来るよう全力を尽くします。これからも宜しくお願い致します!」

■矢吹正道(緑)(年間最高試合賞世界戦)

「2021年度の年間最高試合賞に選ばれ評価して頂き凄く光栄です。まだまだ社会情勢が不安定ではありますが、今後も更なる高みを目指して精進して行きたいと思います。今後も宜しくお願い致します」

<a href="../titlematch/index.html?tid=2291">ロマチェンコvs中谷正義 6.26</a>

■年間最高試合賞世界戦以外
ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)vs中谷正義(帝拳)
ライト級12回戦 米国ラスベガス
■中谷正義(32=帝拳)

「この度は年間最高試合に選出頂きありがとうございます。この試合が出来たのも帝拳ジム、本田会長はじめ多くの方々が尽力して下さった結果なのでとても感謝しています。しかし、自分はボクシングは誰と戦ったかという事よりも誰に勝ったかが重要だと思っていますので、光栄な事ではありますが手放しで喜べない所もあります。素晴らしい選手と戦った経験を活かし、世界チャンピオンになる為に、これからも頑張っていきますので応援宜しくお願いします」

<a href="../titlematch/index.html?tid=2299">女子2021年度年間最高試合</a>

■女子最優秀選手賞
藤岡奈穂子(T&H)

■女子年間最高試合賞
WBA女子世界フライ級タイトル戦 米国ロサンゼルス
藤岡奈穂子(T&H)vsスレム・ウルビナ(メキシコ)

■藤岡奈穂子(T&H)

「ありがたいですね。(賞を)狙って試合をしているわけじゃないし、自分ではどうにもなることじゃないけど、周りの人の評価は励みになります。続けている以上はさらに上を目指したい。さらにいい試合をしたいと思っています。一方で、若い人にも頑張ってもらいたいです。おそらく最高齢のMVPじゃないかと思いますが、年齢を考えちゃうと元気がなくなっちゃうので、あまり考えないでいきたい。今年もやれるなら米国で試合をしたいと思っていますし、(米国のプロモーターから)オファーのようなものは頂いています。17年5月にロサンゼルスで練習する機会があり、それからずっと米国で試合したいと思っていたので、試合が実際に決まったときは興奮しましたし、ベルトを守って帰ってこられたときの達成感はすごかったです。女子も米国でやれる時代が来ていると思います。ちょっと前はメキシコが盛んだったけど、より注目度の高いところでやりたいと思っています」

江畑佳代子&花形冴美

■特別賞

江畑佳代子(元WBO女子世界ミニマム級王者) 

花形冴美(元IBF女子世界アトム級王者)

故・星野 敬太郎(元WBA世界ミニマム級王者) 

故・鈴木 太一(元西日本ボクシング協会協会長) 

故・登本 康夫(元JBC審判員)