[試合後談話]2021.10.24
浜松で熱戦! 勝ったのは!?
左:村上勝也(名古屋大橋)の左!
 西遠ジム主催の「第35回西遠ボクシングアワー」が24日、静岡県浜松市雄踏総合体育館で行われ、「浜松のボクシングの炎を消さない!」を合言葉に全7試合で熱戦が繰り広げられた。

 メインイベントでは、日本フライ級11位の村上勝也(27=名古屋大橋)と元日本ランカーの長田瞬志(36=ミツキ)が激突した。

 2018年3月以来、約3年半ぶりに開催された浜松市での興行で、両者の意地がぶつかり合った。
村上勝也(名古屋大橋)が3連勝
 スピードを維持しながら最後までペースを渡さなかった村上が快勝した。序盤からジャブで顔を弾くと打ち下ろしの右ストレートを好打。前に出てくる長田を突き放しポイントを稼いだ。終盤、長田はプレスをかけて反撃したが劣勢を挽回するまでには至らなかった。
村上勝也に注目!
 3連勝を飾った村上だが控室では苦笑いを浮かべた。「初回は良い流れを作ることができたが、相手がこっちのジャブに右を合わせてきた。倒されてもいいから前に出るという気迫を感じた。途中で熱くなりかけたが、打ち合って倒されたことがあるので冷静に戦った」と淡々と試合を振り返った。

 試合前にはWBC(世界ボクシング評議会)ライトフライ級王者の矢吹正道(29=緑)のスパーリングパートナーを務めて腕を磨いた。

 村上は「矢吹さんのパンチが強いので試合で効いたパンチはなかった」と言うと、「今日は反省の多い試合だが、これを機に強くなっていく」とさらなる飛躍を誓った。
嶋田一志(西遠)が初勝利
 第4試合スーパーバンタム級4回戦では、嶋田一志(34=西遠)と秦健人(18=市野)が拳を交えた。嶋田がプレスをかけて左フックでペースを握ると、3回に右ストレートでダウンを先取。4回、逆転を狙う秦を振り切った。
34歳のオールドルーキー
 2戦目で初勝利した嶋田は「デビュー戦と比べると自由に動くことができた。この試合に向けてフットワークを鍛えてきたがしっかりと出すことができたと思う。勝つことができて本当に嬉しい」と満面の笑みを浮かべた。

 大学生の時にキックボクシングをしていた嶋田だが卒業後は営業職に就き、競技から離れた。昨年4月に石川県から静岡県浜松市に転勤してきて「コロナ禍で在宅ワークが多くなり体を動かしていなかったので」と6月にジムに入門すると、大橋識通マネージャーの勧めで10月にプロテストを受験し合格。今年3月にデビューした。
「最高の日です!」
 仕事が忙しいため、出勤前の朝の5時にジムを開けてもらい練習するなどジムの協力もありこの日を迎えた。嶋田は「ジムには本当に感謝している」と頭を下げた。

  今年4月に結婚したが妻からは「勝つまで続けなさい」と激励を受けたという。「今日、勝ったのでこれからどうなるか」と頭をかいたが、今日の勝利の味は一生忘れることはないだろう。