[試合後談話]2021.9.26
大里拳が1年9ヶ月ぶりのリング
左:大里拳(大鵬)のジャブがヒット
 日本スーパーフェザー級3位の大里拳(27=大鵬)が26日、大阪・天満橋エルシアターで開催された「第68回CHAMPIONS ROAD」のメインイベントに出場。60.5kg契約8回戦で小西帝土(24=井岡弘樹)と対戦した。

 3度目の王座挑戦を目指す大里とA級初戦で上位ランカーに挑んだ小西が激しいペース争いを繰り広げた。 
大里拳(大鵬)が復活!
 初回は、大里がジャブを軸に丁寧に組み立てたが、2回に小西の右ストレートを浴びてヒヤリとさせた。それでも4回にワンツーでガクッと腰を沈めさせるとロープに詰めて連打で攻勢。防戦一方になったところでレフェリーが試合をストップした。
「キャリアの差で勝てた」
 2019年12月以来の試合に勝利した大里は「コンディションはこれまでで一番良かったが、頭を振らず足が止まったところで危ないパンチをもらってしまった。右が当たって相手の腰が沈んだのがわかったので仕留めにいった。今日はキャリアの差で勝つことができた」と冷静に試合を振り返った。
右:大里登と頂点を目指す
 昨年7月に結婚し、今年5月には長女が誕生した。コロナ禍で試合が決まらず家族が増えたことで「ボクシングを続けようか悩んだ」という。しかし、「やはりベルトを獲りたいし、頑張っている弟の存在が大きかった」とこの日、相手の怪我で中止になりエキシビションマッチに出場した日本フェザー級9位の大里登(26)の活躍に刺激を受けて現役続行を決意した。

中川兼玄選手(三迫)にリベンジしたい

 「一度負けている中川兼玄選手(26=三迫/日本スーパーフェザー級1位)にリベンジしたいし、タイトル戦のチャンスが来たらいつでも挑む。関西には大里拳がいることをアピールしていく」と言葉に力を込めた。
大鵬健文会長
 全試合終了後に取材に応じた大鵬健文会長(57)は「(大里は)前半、余裕を持ちすぎて気の緩みからパンチをもらった。もっと頭を振ってパンチを外さないといけない。ただ、しっかりと仕留めたところは良かった」と大里のKO勝ちに及第点を与えた。

 続けて「久しぶりの興行でいろいろと考えることがあり、試合の何日か前は、なかなか寝られなかった。いや~、クタクタですね」と自主興行の成功に胸をなでおろした。次回の自主興行は12月12日(日)に同会場で行われる予定だ。
2勝目を挙げた河合寅太朗(フュチュール)
 第3試合62.0kg契約4回戦では石川耕平(36=オール)と河合寅太朗(18=フュチュール)が対戦。長身の河合が打ち下ろしの右ストレートを決めると、前に出てくる石川に対し左を軸に組み立てて判定勝ちした。

 約1年10ヶ月ぶりの試合を勝利した河合は「久しぶりの試合だったが勝ててホッとしている。ジャブで懐に入らせなかったのが良かったが、倒し切れなかったのが反省点。相手に気持ちの強さを感じた」と安堵の表情を浮かべた。

 「まだまだ改善点がある」と快勝にも気を引き締めた河合は「来年の新人王を目指す」と抱負を語った。