[立ち話]2021.5.15
スーパーフライ級の仁平宗忍と高山涼深に注目!
左から仁平宗忍、小口忠寛トレーナー、高山涼深
 日本スーパーフライ級12位の仁平宗忍(27)と同級13位の高山涼深(24)は、同じ階級でワタナベジム所属、さらに2人とも小口忠寛トレーナーに指導を受けていて共通点が多い。
 仁平は最新ランキングで12位となったため、高山は日本王座挑戦権を有する12位から押し出される形になった。
 同じ階級、同じジムで切磋琢磨しながら頂点を目指す2人に話を聞いた。
※撮影時のみマスクを外していただきました
4月に大阪でKO勝ち
 仁平は、今年4月に那須亮佑(グリーンツダ)に右クロスを決めて3回KO勝ち。連敗を脱出しランキングをアップさせた。仁平は「以前、大阪で奥本さん(奥本貴之=元日本スーパーフライ級王者)に倒されたが、今回も同じ会場でグリーンツダジムの選手との対戦だったので、ここで勝って払拭したい思いがあった。小口さんと練習してきたことがしっかりとハマった。小口さんのおかげです」と、会心の勝利を振り返った。
高山涼深から刺激を受けている
 高山よりひとつ上にランクされた。「あいつ(高山)はすぐに上に上がってくる。スパーリングでやられているし年下だが、勉強になることが多い。今はたまたま自分が(ランキングが)上なだけ」と3歳下の後輩をリスペクトしている。

 計量日の前日にジムに寄った際、偶然高山がスパーリングをしていたのを見て距離の詰め方が参考になったという。「『こうやって詰めるんだ』と最後に気づくことがあった。(高山に)刺激をもらっています」と良いライバル関係のようだ。
 元WBA世界スーパーフライ級王者の河野公平氏に憧れて、栃木県から上京した仁平は「これから大きな壁にぶち当たっても、乗り越えていきチャンピオンになりたい」と、スーパーフライ級で頂点を目指す。
3戦全勝(3KO)の高山涼深
 アマチュア51戦35勝(10RSC)16敗を経てプロに転向した高山は、3戦目で日本ユース・スーパーフライ級王座を獲得しここまで3戦全勝(3KO)だ。強さを警戒されて試合が決まらない状況が続き、昨年はコロナの影響や対戦相手の棄権のため3度試合が中止になった。
 「一度、心が折れました」と胸の内を明かしたが「小口さんや応援してくれる人が励ましてくれた。ボクシングは長く続けることができないスポーツ。ここで感情的になってボクシングを辞めるのはよくないと思った」と奮起した。
ひとつずつ勝っていく
 ランキングが12位から13位に下がった。高山は「尊敬している先輩なので仁平さんのランキングが上がって嬉しい反面、悔しさもある。スパーリングもさせてもらい刺激を受けている」と話した。
 「主戦場はスーパーフライ級だが、相手によってはバンタム級でも」と言うと、「ランキングは気になる。できるなら上位ランカーと戦いたい。与えられたチャンスをモノにしていきたい」と先を見据えている。