[電話取材]2021.5.5
藤岡奈穂子「目指すのは米国のリング」
藤岡奈穂子(T&H)
 WBA(世界ボクシング協会)女子フライ級王者の藤岡奈穂子(45=T&H)の次戦は決まっていないが、来るべき決戦に向けてトレーニングに取り組んでいる。新型コロナの影響で2019年7月にWBO(世界ボクシング機構)ライトフライ級王者の天海ツナミ(36=山木)との一戦(三者三様の引き分け)からもうすぐ2年が経つ。
 コロナ禍でマッチメイクが難しい中、日本人女子選手同士による世界タイトルマッチが組まれているが、藤岡はリングに上がりたい気持ちを抑えながらビッグマッチを模索している。
 電話取材で藤岡に現在の心境を聞いた。
「コンディションは万全」
 今年3月から毎週金曜日に、WBO世界スーパーバンタム級11位の赤穂亮(34=横浜光)らとトレイル(林道、砂利道、登山道などの未舗装路)ランニングや坂道ダッシュやラダートレーニングを敢行している。
 さらに個人で毎朝フィジカルトレーニングをしている。藤岡は「ついていけなくて毎回、置いていかれている。コースが複雑で一人になると迷子になるのでついていくのに必死ですよ」。「フィジカルはごまかしがきかないので、年齢を感じる。あと10歳若かったらなと思います」と話したが充実感を感じているようだ。
「米国での試合が一番」
 「最近、活発に(女子の世界戦)行われていますね。ボクサーは試合をしてなんぼなので…」と胸の内を明かしたが「私としては海外で試合が決まるのが一番」と、藤岡は、これまで何度も口にしてきた米国での世界戦を目指す。
天海ツナミ(山木)戦は引き分け
 4月に行われた天海と緒方汐音(寝屋川石田)との試合映像は前半だけ見たという。「ツナミが勝つだろうなと思ったので妥当かなと思った。緒方選手もよく頑張ったと思う」。
 天海との再戦について聞かれると「海外でできないのであれば(戦うのは)ツナミしかいないと思っている」とリマッチも望むところだ。
藤岡奈穂子の次戦に期待
 「前回は負けてはいないが、自分に対して納得がいかない内容だった。あの一戦を経て考え方も変わってトレーニング方法も変えた。スタイルも少し変えた」と、次戦はパワーアップした姿を見せるつもりだ。