[試合後会見]2021.4.21
総力戦! 松永宏信vs中島玲
激しい打撃戦を制したのは?
 日本スーパーウェルター級王者の松永宏信(33=横浜光)が21日、後楽園ホールで開催された「ダイナミックグローブ」のメインイベントに出場。同級5位の中島玲(22=寝屋川石田)を迎えて3度目の防衛戦に臨んだ。
 前日に「内容よりも結果を出すこと」と話した松永が王者の貫録を見せたのか?それとも大阪から乗り込んできた中島が、自慢のスピードを発揮してベルトを奪ったのか?注目の一戦のゴングが鳴り響いた――。
松永宏信(横浜)が快勝
 初回は挑戦者の中島が、スピードを活かした攻撃で先手を奪った。初回はポイントを失ったサウスポー松永だが、慌てる素振りを見せずジャブからワンツーを決めてペースを奪い返した。前半終了時の公開採点は48-47×2、49-46×1で松永がリード。中盤以降は、頭をつけてボディを叩きお互いに譲らず。しかし、次第に松永の回転力が上回りポイントを加点。9回、中島は右ストレートで顔を弾くが松永は押し負けずパンチを返した。中差判定勝ちで松永が3度目の防衛に成功した。
「自分の土俵に持っていくことができた」
 試合後に囲み取材に応じた松永は「グラつかせる場面も作ったが、相手のボディワークが柔らかくて詰め切れなかった」とまずは反省の言葉を並べたが、「今日はジャブがよく機能した。ブロッキングを練習してきたが、よく出たと思う。相手のスピードに対しては過剰に準備してきたので想定内だった。(中島選手が)出るに出られない状況を作りたかったのでそれはできたと思う」と自らの出来に納得の表情を浮かべた。
ステップアップを図る
 関西期待の新鋭を撃破し、向かうところ敵なしの松永はさらに上を目指す。松永は「海外にも足を踏み入れていきたいが、数段レベルアップしないといけない。もっと練習していく」と飛躍を誓った。
 国内のスーパーウェルター級を見渡すと、世界戦も経験したWBOアジアパシフィック王者の井上岳志(ワールドスポーツ)がいる。井上との対戦について聞かれた松永は「コロナで外国人選手を呼ぶのが難しく、日本人同士による試合が決まっているので(対戦が決まれば)準備したい。ただ、お互いにスーパーウェルター級を盛り上げていきたい気持ちもある」と話した。
採点表