[豪華スパー]2021.4.18
岡山で日本王者同士の豪華スパーリング
豪華スパーリングが実現!
 日本フライ級王者のユーリ阿久井政悟(25=倉敷守安)は18日、岡山浅口市天草公園体育館で開催された「第40回桃太郎ファイトボクシング」で日本ライトフライ級王者の矢吹正道(28=緑)と4ラウンドのエキシビションマッチを行った。
 当初、阿久井は日本スーパーフライ級11位の中村祐斗(24=市野)と対戦する予定だったが、中村が前日に体調不良で棄権したため試合は中止。急遽、矢吹がスパーリングの相手を務めた。両者は2018年4月に対戦し阿久井が初回TKO勝ちしている。
 現役日本チャンピオン同士によるエキシビションマッチに岡山のファンは盛り上がりを見せた。
ハイレベルな攻防を繰り広げた
 矢吹が長いリーチを活かしジャブで組み立てると右アッパー、右ストレートをヒット。阿久井はプレスをかけながら強弱をつけたコンビネーションを返した。2回、阿久井は左ボディから右ストレートをねじ込むが矢吹も負けじとパンチを返して試合さながらの緊張感を作り出した。ハイレベルな攻防にラウンドが終了するたびに拍手が沸き起こった。
拳友の矢吹に感謝。
 エキシビションマッチを終えた阿久井は「前回は初回で終わり不完全燃焼だったので、実質、初顔合わせのようなもので2回目とはいえ新鮮だった。(矢吹選手は)距離感が良くてパンチが硬かった」と感想を口にした。
「急な出来事なのにわざわざ名古屋から岡山まで来てもらい感謝しかない」と矢吹の心意気に頭を下げた。
 「(試合が中止になり)いつまでも怒っていても仕方がないので気持ちを切り替えて頑張っていく」と前向きに語ると、「日本王座を防衛していくのもありだし、さらに上のステップにいくのもいいと思う。とりあえずの目標は世界ランキング入りすること」とさらなる飛躍を誓った。
 最後に「ボクシング業界のためにも、今後はこのような試合のキャンセルがなくなるように厳しくしてほしい。業界としても動くべきだと思う」と提言した。
「想像通り強かった」
 一方、拳を交えた矢吹は「(拳を交えたのは)初めてのようなものだが、想像通りの強さだった。初回から飛ばしてきたので戸惑ったが、3ラウンドから失速してきたので4ラウンドならではの戦い方をしてきたと思う。スパーリングでも負けたくない気持ちがあった」と語った。
 矢吹は、4月24日(土)にエディオンアリーナ大阪で行われるWBC世界ライトフライ級タイトルマッチ、寺地拳四朗(BMB)対久田哲也(ハラダ)戦を観戦する予定だ。
守安竜也会長
 守安竜也会長は「(メインイベントが中止になり)なかなかスッキリしないが仕方がない。このような状況の中で興行が終えることができて良かった」と総括した。
   次戦は秋に岡山で自主興行を予定しているが「コロナの状況もあるのでどうなるか…」と語った。