[試合後会見]2020.10.14
元王者の粉川拓也が復帰戦で魅せた!
左:粉川拓也(角海老宝石)の左ボディがヒット
 元日本フライ級王者の粉川拓也(35=角海老宝石)が14日、後楽園ホールで開催された「SLUGFEST.15」フライ級8回戦で日本ライトフライ級6位の山口隼人(31=三迫)と拳を交えた。両者ともにタイトルマッチからの再起戦となる。
 序盤は山口の右カウンターを浴びた粉川だったが左ボディから巻き返しを図った。
見事な復活劇!
 強い粉川が帰ってきた! 序盤は動きが硬く山口の右カウンターを浴びたが、3回に左ボディからワンツーでペースを奪い返すと、緩急をつけたパンチで着実にダメージを与えた。勝負が決まったのは6回。ロープに詰めて左右をまとめてレフェリーストップに持ち込んだ。
負ける気がしなかった
 試合後に囲み取材に応じた粉川は2013年9月以来のKO勝ちに「そんなに久しぶりですか!」と驚くと「今日の勝利は日本タイトルマッチの防衛戦の時よりうれしい」と満面の笑みを浮かべた。

 昨年8月にOPBF東洋太平洋フライ級王者のジェイアール・ラクィネル(23=比国)に挑戦した粉川だったがKO負けでベルト獲得に失敗。その後、再起を決意した粉川は、洪東植トレーナーとタッグを組み「ガードの意識とパンチの打ち方を変えた」という。
 「相手は効いていて疲れているのがわかったが、慌てずに攻めて仕留めることができた」と自らの出来に及第点を与えたが、「今日の相手は1階級下のランカーだったので、同じフライ級の選手と戦ったらどうなるのか」と勝利にも気を引き締めていた。
世界を目指す!
 「(粉川は)終わった選手だと思われるのが嫌だった。そう思われているのを覆したかった」と素直な気持ちを明かすと、「これからも世界を目指します!」と夢の世界チャンピオンに向けて再び走り出す。