[世界戦発表会見]2020.9.8
京口紘人のV3戦が決定!
京口紘人(ワタナベ)が大阪で世界戦
 ワタナベボクシングジムは8日、大阪・住之江区のハイアットリージェンシー大阪で会見を開き、WBA(世界ボクシング協会)ライトフライ級スーパー王者の京口紘人(26=ワタナベ)の次戦を発表した。京口は、11月3日(火・祝)にインテックス大阪で同級11位のタノンサック・シムシー(20=タイ)を迎えて3度目の防衛戦を行う。
 京口の試合は新型コロナ禍以降、国内で行われる日本人男子選手初の世界戦で、当日は京口紘人公式YouTubeチャンネルでライブ配信される。約1年1ヶ月ぶりの試合を行う京口は「良い形で興行を終えてしっかりと勝ちたい」と意気込みを語った。
吉村洋文大阪府知事から激励された
 昨年10月以来の試合となる京口は、前戦に続き地元・大阪のリングに上がる。会見前には大阪府庁へ行き、大阪府の吉村洋文知事を表敬訪問。吉村氏から激励を受けて「必勝」と書かれた色紙をプレゼントされた。

 コロナ禍でプロボクシングがストップしていた中、京口はYouTubeチャンネルを立ち上げ、知名度を大きく上げてピンチをチャンスに変えた。現在、チャンネル登録者数は12万人超えで、有名格闘家とのコラボ動画などで話題を呼んでいる。「昨年と比べて天と地ほどの差がある」と街で歩いていても声をかけられることが増えたという。
 試合当日は京口紘人公式YouTubeチャンネルでライブ配信される。「YouTubeだからこそできる企画を考えている」と試合1週間前の1日を密着するなど様々な企画で盛り上げていく。
世界初挑戦のタノンサック・シムシー(タイ)
 挑戦者のタノンサックは、2018年6月にデビューしてここまで14戦全勝(12KO)。これまで日本のリングにも3度上がっている。昨年12月に世界ランカーのクリスチャン・バコロド(26=比国)に判定勝ちして世界ランク入りを果たした。母国タイでオンライン会見に臨んだタノンサックは「今回、世界戦ができることに感謝している。京口選手、良い試合をしましょう」と健闘を誓い合った。
相手は若くて良い選手
 相手のタノンサックの印象を聞かれた京口は「日本人選手のような動きをする、まとまったタイプ。KO率が高いが数字ほどのパンチ力はないと思う」と話したが、「相手は世界初挑戦だし、無敗で勝ち上がってきた選手で、年齢も若いので侮れない」と気を引き締めた。
王者として差を見せる
 ここ2戦はKOから遠ざかっているが「KOにこだわると意識しすぎて、力が入ってしまうので明確に勝つことを目指す」と自然体で臨む。
 昨年7月から週1回のフィジカルトレーニングを行っている京口はパワーアップを実感。今週末から静岡・熱海で走り込み合宿を行い、それからスパーリングで調整していく。
大阪を盛り上げる
 日本ボクシングコミッション(JBC)が定める新型コロナウィルス感染防止対策のガイドラインに従って、収容人数4000人の会場を半分の2000席とし、客席の間隔を空けて配席する。さらに、出入り口と搬入口の3箇所を開放し換気に努める。

 母国タイで調整しているタノンサックの来日に関して、スポーツ庁を含め関係当局と調整する。選手の2週間の隔離など詳細は決まっていない。WBAに対して新型コロナ感染対策防止として日本人レフェリー、ジャッジをリクエストしていることを明かした。