[試合後談話]2020.8.14
ランキングをかけて神戸で熱き戦い
左:那須亮祐(グリーンツダ)
右:徳山洋輝(千里馬神戸)
 千里馬神戸ジム主催の「千里馬スーパーファイト.61」が14日、神戸常磐アリーナで有観客で開催され、メインイベント52.8kg契約8回戦では日本スーパーフライ級10位の那須亮祐(24=グリーンツダ)と徳山洋輝(28=千里馬神戸)が対戦した。
 那須が日本ランカーとして力を示したのか、それとも初のメインイベンターを任された徳山が、ランキングを奪ったのか――。試合は初回から大きく動いた。
那須亮祐がランキングを守った
 那須の右カウンターが勝利を呼び込んだ!初回、突っ込んでくる徳山に右ストレートを合わせてダウンを奪うと、2回にも右カウンターで倒した。ポイントを挽回したい徳山は押し込み左右フックを繰り出すが、那須も引かずにパンチを返し試合終了のゴングを聞いた。
次戦は冷静なボクシングを心掛ける
 最大8ポイント差をつけて勝利した那須だが、「序盤にダウンを奪って倒そうとしてしまい、冷静さを失ってしまった。5ラウンドにバテてしまって休んでしまった。次は冷静に戦います」と快勝にも反省の弁が口を突いた。
 グリーンツダジムは8月9日(日)に自主興行を開催し、出場選手全員が勝利。同門が勝ってプレッシャーはなかったかという問いに「そこは特に気にしていなかったです」とマイペースぶりを発揮し、関係者を笑いに誘った。
これからさらに強くなる
 那須とコンビを組む本石昌也会長は「序盤に2回倒したので仕留めてほしかった」と期待も込めて注文をつけると、「アマチュアキャリアがないので、これからもいろいろなタイプと対戦させてレベルアップさせていきたい」と育成プランを語った。
打たれないボクシングを目指す
 一方、最後まで食らいついた徳山は「良いタイミングでパンチをもらってしまい、警戒していた右で倒されてしまった。ジャブでポイントを取ろうとしたが、レベルの違いを感じた」と唇を噛んだ。
 しかし、「センスのない自分だが、皆にここまで応援してもらっている。負けながら強くなっていきます」と復活を誓った。
千里馬啓徳会長
 興行を終えた千里馬啓徳会長は「この状況の中で本当に大変だったが、皆の協力のおかげで開催することができた」とスタッフに感謝した。「徳山は途中、ストップさせようとしたが、後半盛り返してくれた。見村(見村徹弥=セミファイナルに出場)も負けたが心が折れていない。選手に力をもらった」とメインとセミに出た2人を労い、選手の頑張りに笑顔を見せた。

 この日は2500人収容の会場に3分の1となる700人を入れて開催。会場入り口では検温とアルコール除菌し、間隔を空けて配席した。立ち見は禁止で観客、関係者が着席するまでアナウンスされた。試合毎に窓を開けて換気して、コロナ感染防止対策を徹底していた。