[引退発表]2020.7.28
江藤光喜が引退を表明
江藤光喜(32)がグローブを吊るす
 白井・具志堅スポーツジムは28日、元WBA(世界ボクシング協会)フライ級暫定王者の江藤光喜(32)の現役引退を発表した。江藤は、昨年8月に米国フロリダ州でWBO(世界ボクシング機構)スーパーフライ級挑戦者決定戦に出場し、ジェイビエール・シントロン(25=プエルトリコ)と対戦。判定負けで挑戦権を獲得することができず、この一戦がラストファイトとなった。
 今後はZoomを使ったオンラインレッスン教室「ボックスフィットⓀ」 をスタートさせる。

生涯戦績:31戦24勝(19KO)5敗1分け1無効試合
江藤三兄弟で活躍した
 2008年8月にデビューした江藤は、双子の弟・大喜氏と三男の伸悟氏で「江藤三兄弟 」として活躍し、リングを盛り上げた。フライ級では長身とされる173㎝の体格を活かした強打と、打たれても怯まない気持ちの強さで激闘を繰り広げ人気を博した。

タイでWBA暫定世界王座獲得に成功した功績は大きい!

 2013年8月にはタイ・バンコクでWBA世界フライ級暫定王者で同級1位のコンパヤック・ポープラムック(タイ)に挑戦。最終12回、残り20秒を切ったところでダウンを奪い、判定勝ちで王座を獲得した。しかし、日本ボクシングコミッションはWBA暫定王座を世界王座と認めない方針をとっているため、防衛戦もタイで行われ正式に世界王者とは数えていない。記録としてカウントされていないが、日本人男子ボクサーがタイにおける世界戦で勝利したのは江藤だけだ。
名勝負となったA・ディアレ(比国)戦
 暫定王座初防衛戦に敗れた後、2014年6月に空位のOPBF東洋太平洋フライ級王座をアーデン・ディアレ(比国)と争った。江藤は2度目のダウンを奪われ、ポイントも劣勢だったが、8回に2度目のダウンを奪い返し大逆転KO勝ちでベルトを獲得した。試合後は立っていられず肩を借りながら勝ち名乗りを受けていたのが印象的だった。
2015年11月に世界挑戦
 2015年11月に仙台でWBC(世界ボクシング評議会)スーパーフライ級王者のカルロス・クアドラス(メキシコ/帝拳)に挑戦したが、王者のテクニックに翻弄され判定負け。その後も世界王座を目指したが届かなかった。
今後はオンラインでボクシングを教えていく
 今後は、Zoomを使ったオンラインレッスン教室(ボックスフィットⓀ)を立ち上げ完全生放送でボクシングエクササイズを教えていく。現在、キャンペーン中で入会金はかからず、無料体験も実施している。
今月末でジムも閉館する
 江藤が所属していた白井・具志堅スポーツジムも、7月31日をもって25年の長い歴史に幕を下す。一つの時代が終わりを告げる。