[試合後談話]2019.12.15
元世界ランカーのセルバニアが金沢でハッスル!
左:セルバニアのジャブが光る!
 元WBO(世界ボクシング機構)フェザー級1位で日本同級4位のゼネシス・カシミ・セルバニア(28=カシミ)が15日に石川県産業展示館で開催された「拳の嵐」メインイベント、128lb(約58.0kg)契約10回戦で元WBO世界バンタム級王者のパンヤ・ウトック(31=タイ)と対戦した。世界前哨戦と銘打たれた一戦でセルバニアは遺憾なく実力を発揮した。
セルバニアが負傷判定勝ち
 セルバニアがパワーとテクニックで元世界王者を粉砕した。初回からセルバニアがジャブ、ワンツーの基本に忠実な動きで攻め立てると、プレスをかけてペースを握った。「プンルアン・ソーシンユー」のリングネームで活躍していたウトックは、右カウンターを決めるが、セルバニアを止めることができずに失点。5回に頭がぶつかりセルバニアは左目下をカット。しかし、最後まで流れは変わらなかった
世界チャンピンになる!
 地元のファンの期待に応えたセルバニアは「(ウトックは)元世界チャンピオンだけあって、ベテランならではの技があった。途中で倒すのは厳しいと思った。グッドファイターだった」と拳を交えたウトックを称えた。2度目の世界挑戦を目指すセルバニアは「次は米国でビッグファイトがしたい!」と目を輝かせた。
相手の方が強かった
 一方、最後まで粘りを見せたウトックは「右カウンターを狙ったが、相手はパワーがあって良い選手だった。最後まで頑張ったが残念な結果になった」と肩を落とした。
英が判定勝ち
 セミファイナルでは2018年全日本スーパーバンタム級新人王で日本同級15位の英洸貴(はなぶさ・ひろき/21=カシミ)がスーパーバンタム級8回戦でカン・バオリン(21=中国)と激突。序盤から英がジャブから強烈な左ボディ、さらには多彩なコンビネーションを披露しポイントをピックアップし続けた。
北陸のホープが飛躍を誓った
 デビューからの無敗記録を伸ばした英は「ジャブに緩急をつけることができたのと、セコンドの声をよく聞き戦うことができたのは良かった。ただ、もっと攻撃のバリエーションを出したかった。点数は50点です」と厳しめの採点。それでもニュージーランド・スーパーフェザー級王者の肩書がある難敵に勝利したことで自信がついたと言うと「試合は会長に任せているが、来年はできればタイトルマッチをしたい」とベルト獲りに意欲を示した。