[講習会]2019.11.24
ワタナベジムに業界初の選手会が発足
一丸となってジムを盛り上げる
 WBA世界ライトフライ級王者の京口紘人(25)が所属する東京・五反田のワタナベジムが24日、プロボクサーを対象とした新契約、新規約の説明および、SNSの注意点などの講習会を開き、選手・トレーナーが50名が出席した。
 また、業界では初となる選手の権利保護を目的としたワタナベジム選手会を発足し、初代選手会長に前日本フェザー級王者の源大輝(28)が就任した。
国鉄時代に労使交渉を経験した渡辺会長
 昨年度まで日本プロボクシング協会長を務めた渡辺均会長は、ファイトマネー、移籍問題など、選手の権利が見直される昨今、ジムとしても日本ボクシングコミッションの規約、日本プロボクシング協会の会則に則り、ジムと選手双方の利益を目的とした一般社会に理解されるルール作りの必要性を認識。そこで自身が旧国鉄時代に培った労使交渉の経験を活かし、ジム側から選手会の発足を決定した。これにより双方で活発に意見を交換し、両輪となってジムを盛り上げ、時代に則したジムの形を描こうとしている。
選手・トレーナーも活発に意見
 講習会ではジムとの契約事項、詳細なファイトマネーの説明のほかに選手の心得、SNS発信における注意点などを含めたコンプライアンスが井上孝志トレーナーから示され、熱心に耳を傾ける選手側からも進んで意見が述べられた。
井上トレーナーからは選手の心得が示された
 また、選手会長に就任した源は、「選ばれたからには選手とジムの間に立ってしっかりやっていきたい」と決意し、「選手同士で助け合い、風通しの良いジムにしよう」と選手たちに協力を仰いだ。
渡辺会長と源選手会長
 最後に渡辺会長は、「選手会の発足など初の試みにいろいろな意見はあると思うが、賛同するジムは我々を参考にしてくれれば。ともにボクシング界を盛り上げていきたい」と訴えた。