[会見]2019.10.18
防犯ロードワークで地域を守る
田中代表と花形協会長
 日本プロボクシング協会と公益財団法人 全国防犯協会連合会は、すでに一部ジムで実施されているボクサーがジム名入の防犯ビプス(ベスト)を着用して行う「防犯ロードワーク」を全国規模に拡大させるため、正式に協定を結ぶことになった。その調印式が18日に都内の日本ボクシングコミッション本部事務局で行われ、日本プロボクシング協会長の花形進氏と防犯連代表理事の田中法昌氏が地域の安心・安全を推進するべく手を携えた。
ボクサーの人間教育にも繋がると花形会長
 地域犯罪の抑止力を目的とした防犯ロードワークは、2010年に神奈川の川崎新田ジムではじまり、17年には名古屋大橋ジムでもスタート。今回の協定締結は全国規模に拡大することが目的で、花形会長は「防犯に少しでも協力できるならボクシング界としてもやっていきたい。ボクシングのイメージアップにも繋がるし良い試み」と話し、田中代表は「近年はランパト、ジョグパトといったボランティアで活動する方も増えてきているが、ひとつの競技団体とこうして協定を結ぶのは今回が初めて。47都道府県にある防犯協会としても、連携を取りボクサーによるパトロールを支援していきたい」と期待した。
ビプスは防犯蓮から提供される
 懸念されるのは、拳を凶器と扱わられるボクサーが犯罪に巻き込まれた場合だが、日本プロボクシング協会事務局長の新田渉世会長は、過去に防犯ロードワーク中の選手が酔っ払いに絡まれた例を挙げ、「そのことがあって以来、なるべくまとまって走るようにしている。この活動はあくまで犯罪の抑止を目的としたものだが、考えられる不測の事態も含めてこれから模索していきたい」と話した。