[ニュース]2011.6.5
亀海、米進出に本格始動
左:クルス 右:亀海
 マエストロ亀海喜寛(帝拳)のアメリカ進出が、いよいよ本格始動する。
 WBA・WBC世界スーパーライト級11位の亀海は階級をウェルターに上げ、4日の後楽園ホールで元比国王者ジョエル・デラ・クルスと対戦。固いガードから早々と相手の力を見極めた亀海がキレのあるアッパーを打ち込むと、KOを期待する会場からはどよめきが起こる。これに呼応するかのように、亀海もかつて見せたことのないステップワークを披露し、観客をパフォーマンスで楽しませる余裕さえ見せた。
拡大写真
 止めは左フック一閃。クルスをロープの外にまで弾き飛ばし、2ラウンドKOで圧勝。ファンはホールでの亀海を見納めとばかりに、溜息まじりの歓声を漏らしていた。
拡大写真
 日本王座を返上し、約7ヶ月ぶりの試合となった亀海。試合後の会見で、今までにない動きをしたことについて「パフォーマンスをしたように見えるが、それも含めて今は技術を磨いている。まだ馴染んでいない部分もあるが、今回の試合はその確認の意味もあった」とコメント。現在はアメリカ進出に向けて、自身のスタイルを変化させているらしい。
拡大写真
 その世界の舞台については「いつかは立つだろうと考えている。ジムの意向次第だが、ディフェンスの課題も見つかったので、もう一試合ぐらい国内でやりたい」と、ファンには嬉しい要望。
拡大写真
 だが、その後の五十嵐の会見で帝拳ジム本田会長は「これ以上意味の無い試合をしてもダメ。亀海はウェルターに上げて、今年10月ぐらいにアメリカでの世界ランカー戦を計画している。向こうで2~3試合やって注目させたい」と、亀海の世界進出プランを明かした。
拡大写真
 国内での勇姿は当分見ることが出来なくなりそうだが、世界でのジャパンパワーの活躍に期待したい。