[試合後会見]2019.10.11
OPBFミドル級王座決定戦は超肉弾戦!
左:細川と右:太尊のリターンマッチ
 OPBF東洋太平洋ミドル級王座決定戦が11日に後楽園ホールで開催された「ゴールデンチャイルド.127」のメインイベントで行われ、前王者で同級3位の細川チャーリー忍(35=金子)と元王者で同級7位の太尊康輝(26=角海老宝石)が王座を争った。7月の試合で引き分けたダイレクトリマッチの行方は――。
細川が激戦を制した
 初回はサウスポー太尊がワンツー、左ボディをヒットし上々のスタートを切った。しかし、2回になると細川はプレスをかけてボディブローで後退させた。守勢を強いられた太尊は、4回に左ボディを決めて反撃。4ラウンド終了時の公開採点は、39-37×1、38-38×2で細川が僅かにリードした。中盤は体と体をぶつけ合う激しい打撃戦を展開したが、ヒッティングで太尊の右目上はみるみるうちに腫れていった。8回、太尊はラッシュを仕掛けるが、ここを耐えた細川は右フックで太尊の体を泳がせると、これ以上の続行は危険と判断したレフェリーが試合をストップした。
快勝に口も滑らかだった
 王座に復帰した細川は、「相手にクリンチをされてもすぐに抜く練習をしていたし、クリンチされても大丈夫なスタミナをつけてきた。自分はミドル級で一番スタミナがあって打たれ強い。相手のボディはまったく効いていなかった。ボディが効いていたらあれだけスタミナは持たないでしょう。細川は腕力だけでないことを証明できたと思う」とKO決着に胸を張った。
金子健太郎会長
 会見に同席した金子健太郎会長によると、次戦は来年の1月にOPBF同級1位で指名挑戦者の日本同級王者・竹迫司登(ワールドスポーツ)との王座統一戦の予定で、その勝者がチャンピオンカーニバルとして日本同級2位の国本陸(六島)と対戦すると明かした。勝ち星がすべてKOの竹迫と対戦する細川は、「日本のベルトも欲しいね!」と声を弾ませた。
倒せなかった自分が悪い
 一方、王座返り咲きに失敗した太尊は、「初回は良い動きだなと思ったが、気がついたら考えているように動くことができずワンパターンになってしまった。接近戦でボディを徹底して攻める作戦だった。力は出せたつもりではいるが、負けたので相手が強かった」と気丈に話した。
 右目上の腫れがひどくなり、8ラウンドに勝負をかけた太尊は、「最後まで自分を信じて送り出してくれたセコンドに感謝している。負けたのは悔しいが、勝負にいかせてもらえたことが幸せ」と話し、「みじめな男だが、これからどう変わっていくか」と前を向いた。
採点表