[ニュース]2011.5.30
『海外経験』大久保雅史
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 元東洋太平洋フライ級王者・大久保雅史(青木)は、昨年10月にメキシコのモントレーでエドガル・ソーサの保持するWBC世界インターナショナルフライ級王座に挑んだ。しかし王者ソーサの壁は厚く、善戦するもタイトル奪取の夢は叶わなず。この一戦で大久保は網膜剥離を発症し、今年1月にグローブを吊るすことを決めた。
 現在は古巣・青木ジムでトレーナーに転向し、後進の育成に汗を流す大久保雅史が、海外で戦う楽しさを語った。
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■現役最後の相手、ソーサはどんな選手でしたか?
大久保 思ったよりスピードはなかったですよ。だけどパンチは石みたいでした。石か金属の棒で殴られている感じで。メキシコはレイジェスなんで、グローブが薄かったっていうのもありますが、かなり効きましたね。

■海外で戦うことについては?
大久保 色んな意味で楽しかった。ソーサが人気者ってこともありましたが、計量でも日本では考えられないくらいのメディアが集まって凄かった。入場時には演奏隊がスタンバイしていて、ノリが日本とは全然違いましたよ。僕が入場すると、メキシコ人が「日本人頑張れよ!」って応援してくれたり。テレビで放送していて、翌日に街で「一緒に写真撮ってくれ!」ってせがまれたりしましたから。

■これから日本人も海外に出るべき?
大久保 これは僕個人の意見ですが、どんどん海外にでる方が良い。僕はメキシコしか経験してませんが、色んな体験ができました。これからは日本人も多くの国のボクシングを知るべきだと思います。

■機会があればまた海外に行きたい?
大久保 そうですね。青木ジムのボクサー達が海外のリングで戦うチャンスがあれば、僕もサポートとして行きたいですね。トレーナーとしても多くの勉強ができると思います。

 現役を退き、大久保はトレーナーとして第2のボクシング人生をスタートさせた。海外で戦う経験はボクサー誰もが味わえることではない。これから選手を指導する上で、大久保の経験は大きなスパイスとなるだろう。