[試合後会見]2019.7.27
クロスゲームを制したのは?
右:三代の右が光った
 OPBF東洋太平洋スーパーフェザー級王者の三代大訓(24=ワタナベ)が27日、後楽園ホールで開催された「DANGAN226」のメインイベントで、同級10位の竹中良(34=三迫)を迎え3度目の防衛戦に臨んだ。進化した姿を見せると語った三代と、OPBF王座2階級制覇を目指す竹中の攻防に視線が注がれた。
三代がV3を達成
 三代が鋭い左を突き出しプレスをかければ、竹中も左ボディを返し応戦。初回、竹中は頭がぶつかり頭頂部をカット。3回、竹中は多彩な左からワンツーを好打したが、三代は慌てる素振りを見せず圧力を強めると右カウンターをヒットした。4ラウンド終了時の公開採点は38-38×3のイーブン。6回、竹中は左ボディを多用するが、三代の固いガードをこじ開けられず。7回、三代はパワーの差を見せて右をねじ込むと、8回に一気のラッシュ。竹中も必死の形相でパンチを返したが、三代は打ち勝つと右を叩きつけ遂にダウンを奪った。カウント中にタオルが投入され、三代がベテラン竹中を下して3度目の防衛に成功した。
今日は55%の出来だった
 元チャンピオンの竹中を倒した三代は、「ブロッキングで相手のパンチを防げると思い、気が緩んでしまった。全体的に動きが固かったし、危機感を感じないと火がつかない。見合ってしまう場面もあって決して良い内容ではなかった」と反省の言葉が並んだ。それでも「7割の力で打っても効くんだとコツを掴んだ」とフィニッシュブローの右ストレートには手応えを感じていた。
伸びしろを感じる
 会見に同席した渡辺均会長は、「最後はスタミナ勝負で勝つと思っていたがヒヤヒヤした。まだまだ成長しているので、キャリアを積ませてさらに上を狙わせたい」と語った。
 最後に今後戦いたい相手を聞かれた三代は、「延期になったみたいだが、末吉選手と坂選手の勝者とやりたい」と日本王者との王座統一戦を熱望した。
相手が強かった
 一方、敗れた竹中は「地力とスタミナの点で向こうが上だった。左目が途中から見えづらくなり、今も少しおかしい」と目を気にしながら試合を振り返り、「打ち合っても向こうは崩れず、こっちはガードの上からでも体勢を崩してしまった。ボクシング、技術で負けてはいないが、フィジカルで差が出てしまった。ならば右をもう少し自信を持って打てていれば…」と肩を落とした。
採点表